ヤクルト優勝!“不屈の男”高津監督の光と影 就任2年目で驚異の“V字回復” 屈辱の戦力外で世界転々も…わだかまり乗り越え燕復帰

日本シリーズ史上最多タイ、胴上げ投手4度の高津監督が5度宙を舞った =26日、横浜スタジアム
日本シリーズ史上最多タイ、胴上げ投手4度の高津監督が5度宙を舞った =26日、横浜スタジアム

ヤクルトが26日のDeNA戦(横浜)に勝ち、2位阪神が敗れたため2015年以来6年ぶり8度目のセ・リーグ優勝が決まった。昨季まで2年連続最下位のチームを、就任2年目で驚異の“V字回復“に導いたのは、守護神として1990年代の黄金時代を支えた高津臣吾監督(52)だ。日米を股にかけた栄光の日々とともに、無情の戦力外通告や知られざるメジャー“引退登板”などの場面にも居合わせた記者が、光と影に彩られた不屈の指揮官の頂点までの足取りを振り返る。 (塚沢健太郎)

日本シリーズ4度の胴上げ投手は、V9巨人の高橋一三と並び最多。米大リーグ・ホワイトソックス時代のワールドシリーズのチャンピオンリングも持つ。BCリーグ・新潟では独立リーグの日本一監督。そして今季、2年連続最下位のヤクルトをリーグVに導いた。

「勝ち運はそんなにあると思わない。我慢強さはあると思う」。数々の栄光に浴してきた指揮官に、2019年10月の就任会見で「勝ち運があると思うか?」と尋ねた際に返ってきた答えだ。その原点は、愛着あるヤクルトのユニホームを不本意な形で脱がされ、死に場所を求めるように世界のマウンドを転々とした現役最晩年の日々だ。

「思い出してはいけないとは思っているけど、いまだにずっと心の中には残っているし、悔しさもある。クビを切られて『よ~し、絶対辞めんぞ』と思ったし、ああいうことがあったから、また頑張ってやろうと続けられたと思う」

メジャーから復帰2年目の07年10月。辞任を表明した古田敦也選手兼任監督とともに、盟友の高津もクビになるという噂が広がっていた。しかし、4日に鈴木健、7日に古田の引退試合が用意されたものの、高津には何もないまま。8日に横浜で最終戦が行われた後に戦力外通告を受けた。

黄金時代の大功労者は「仕事がないなら本社の営業で雇う」と屈辱的な申し出を受け、翌9日にも退団会見さえ設定されず、取材対応は神宮の駐車場での立ち話だった。

その数日後、日本シリーズのゲスト解説でナゴヤドームを訪れた高津を見つけると、ある球界OBが「辞めるのはいつでもできるから」と耳元でささやいて励ました。そのOBが立ち去るや、「そんなこと言われなくてもわかってるよ…」と独り言のようにつぶやく38歳の姿があった。

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