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埼玉発 蜷川幸雄さん高齢者劇団解散 平均81歳超 コロナも打撃 12月に最終公演

産経ニュース
平成29年に行われたさいたまゴールド・シアターの第7回公演「薄い桃色のかたまり」(彩の国さいたま芸術劇場提供、宮川舞子撮影)
平成29年に行われたさいたまゴールド・シアターの第7回公演「薄い桃色のかたまり」(彩の国さいたま芸術劇場提供、宮川舞子撮影)

〝世界のニナガワ〟こと蜷川幸雄さんがさいたま市の「彩の国さいたま芸術劇場」で平成18年に結成した55歳以上の高齢者による劇団「さいたまゴールド・シアター」が12月の公演をもって解散する。15年以上に及ぶ活動で、国内のみならず海外からも注目を集め、海外公演を行うなど、まさに〝世界的〟な劇団となった。団員の高齢化が進む中、解散に至った理由のひとつに新型コロナウイルス禍があった。

強烈な思い出

団員が募集されたのは18年2月。1266人の応募があり、オーディションで20人程度まで絞り込むことを予定していた。だが「これ以上絞れないよ」と蜷川さんが選んだ48人で4月に発足した。

高齢者だけによる演劇集団は、同劇場の芸術監督を蜷川さんが引き受けた際に出した希望だったという。「年齢を重ねた人々が、その個人史をベースに、身体表現という方法によって新しい自分に出会うことは可能ではないか」と始めたプロジェクトだった。

さいたまゴールド・シアターの劇団員、北沢雅章さん=9月28日、さいたま市中央区(兼松康撮影)
さいたまゴールド・シアターの劇団員、北沢雅章さん=9月28日、さいたま市中央区(兼松康撮影)

劇団員の北沢雅章さん(79)は、20年の中間発表公演「想い出の日本一萬年」の2日目の出来事が深く心に刻まれている。本番の最中に「ダメだダメだ!」と蜷川さんに止められ、「もう1度やり直します」と、最初から上演し直したのだ。「強烈だった。いくつも出させてもらったけど、本番で止められるとは」。稽古中には「靴が飛んでくることもあった」と今では笑いながら話す。

その後、国内外で評判が高まり、2013(平成25)年5、6月にはフランスの「パリ日本文化会館」で「鴉(からす)よ、おれたちは弾丸(たま)をこめる」の公演も行い喝采を浴びた。

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