今から始めよう!70代まで働く健康術

肉類が苦手な人のタンパク質のとりかた 筋肉の材料になるが、摂取過多は腎臓に負荷

甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科の木戸康博教授(提供写真)
甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科の木戸康博教授(提供写真)

 高齢になっても足腰が丈夫で身体活動力が高く、仕事もバリバリこなす人たちの食生活で、「肉をよく食べる」習慣がよく話題に出る。筋肉の材料となるタンパク質を肉類は100グラムあたり20グラム前後含み、タンパク質を多くとろうとするときに、肉類は役立つからだ。

 「いくつになっても肉類をたくさん食べて、元気な人はその食生活を変える必要はありません。しかし、肉類をたくさん食べることが難しい状態の人は、肉類にかわる食材を考えてみましょう」

 こう話すのは、甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科の木戸康博教授=顔写真。長年、タンパク質やアミノ酸の研究を行い、「日本人の食事摂取基準2020年版」の策定委員も務め、良質なタンパク質のとり方についての研究も行っている。

 「脂肪分の多い肉を油で焼いて食べると、脂肪の吸収が糖質やタンパク質よりも遅いため、腹持ちがよくなる半面、胃もたれなどにつながります。特に高齢になって消化吸収が悪い人は、注意が必要です」

 柔らかい肉には脂身が多い。その成分の飽和脂肪酸は、食べ過ぎれば動脈硬化を促進させることで知られるが、ほどほどの量でも、年を重ねるうちに消化吸収に負荷をかける場合がある。中には、ご飯や麺類などの炭水化物は糖質を多く含むため、ダイエットでは肉類を食べて糖質を減らすといったことを行う人もいる。このようなバランスを欠くような食生活も実はよくない。

 「体内の余分なタンパク質は、アミノ酸に分解された後にエネルギーに変わりますが、その結果、尿素が生じます。尿素は尿として排せつされるため、タンパク質が多すぎると腎臓に負荷をかけることになるのです」

 加齢で落ちやすい筋力を維持するため、タンパク質を取ることは大切だが、無闇に多くとりすぎれば腎臓に負荷をかけることにつながる。それを避けるには、身体活動量とタンパク質の摂取量のバランスも重要になる。

 「『日本人の食事摂取基準2020年版』では、身体活動量別にタンパク質の摂取目標量を提示しています(別項参照)。日本人はタンパク質量が不足しがちなので、身体活動に合わせて、タンパク質を加えることを意識してください」

 肉類が苦手な人は魚を活用。魚は種類にもよるが、80~100グラムでタンパク質は20グラム前後になる。大豆や乳製品もタンパク質は豊富だ。前回紹介したスケソウダラを原料にしたちくわやカニカマなども役に立つ。

 「腎機能が落ちていたり生活習慣病を抱えたりしている人は、通院中の医療機関の栄養士さんなどにまずは相談してください」と木戸教授は話している。

 ■身体活動量レベル別のタンパク質の目標量(g/日)

 男性

 【目安となる身体活動レベルは、Iが低い、IIが普通、IIIが高い】

 □30~49歳 I=75~115、II=88~135、III=99~153

 □50~64歳 I=77~110、II=91~130、III=103~148

 □65~74歳 I=77~103、II=90~120、III=103~148

 □75歳以上 I=68~90、 II=79~105

 ※「日本人の食事摂取基準2020年版」から抜粋

zakzak

  1. 【安保法案特別委採決】辻元氏、涙声で「お願いだからやめて!」と絶叫 民主、プラカード掲げ抵抗

  2. 市から突然1300万円請求…なぜ? 年金生活の80代女性に 専門家「今後数年で同様の高額請求を受ける人は増える」

  3. オミクロン株「悪いところ総取り」 専門家指摘

  4. 「カムカムエヴリバディ」るいも稔に会いたい? 初めてしゃべった言葉に「SixTONES絡めてくる粋な計らい」「稔さん、いつ帰って来てもいいんだよ」

  5. 「やばい、やばい!」響く悲鳴で朝のホーム騒然 神戸の飛び込み事故