“令和オイルショック”か 原油、ガソリン価格高騰 納豆メーカーやクリーニング店など生活に密着する業者も悲鳴 冬場を前に家計にも直撃

ガソリンの店頭価格も上昇している
ガソリンの店頭価格も上昇している

 令和のオイルショックは来るのか。原油価格が年初から約7割も上昇し、7年ぶりの高値水準となった。これに伴いガソリン価格も値上がりが続いているが、納豆メーカーやクリーニング店など生活に密着した事業者も対応に苦慮している。

 米時間11日のニューヨーク原油先物相場で、米国産標準油種(WTI)が一時1バレル=82ドル台まで上昇、7年ぶりの高値を付けた。その後も80ドル近辺で高止まりしている。

 「思いのほか早く80ドル台に到達したという印象がある」と語るのは、資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表。

 石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」が4日の会合で追加の増産を見送ったことが値上がりの要因の一つとされ、柴田氏は「脱炭素化の流れを受けて石油の需要が弱まる恐れもあり、産油国としてはなるべく高く売りたいのだろう。このまま90ドル台に到達することも考えられる」と見通しを語る。

 資源エネルギー庁が13日に発表した石油製品価格調査では、国内レギュラーガソリンの価格は1リットル当たり162・1円とこちらも7年ぶりの高値となった。軽油や灯油も含め値上がりは6週連続。コロナ禍からの世界経済の回復基調に加え、米国で8月に起きた大型ハリケーンで石油生産設備が被害を受けたことによる供給懸念が尾を引き、来週も値上げは続く見通しだ。

 暖房用の燃料需要が高まる冬場を前に、原油高の影響は幅広い業種に及んでいる。

 大手納豆メーカーは「納豆は包装資材の原料に石油を使うほか、大豆などの輸送コストも上がっている。生産コストは高止まりや上昇する傾向が続いているが、なるべく手ごろな価格を維持するために生産性改善などコストダウンに取り組んでいる」と明かす。

 また、大手クリーニングチェーンの担当者は「商品を包装するビニールカバーなどは石油を原料とするほか、原油高に連動して工場の燃料となるガスや電気も高騰しコストが上がっている」と話す。コロナ禍の外出自粛でクリーニング需要が落ち込むなかで、「燃料効率のいい設備に切り替えるなどコストカットを検討する必要があるが、現状では価格に影響はないとも言い切れない」と懸念を示す。

 前出の柴田氏は、ほかにも値上がりが予想されるものがあるという。

 「干魃(かんばつ)の影響で砂糖や穀物は減産傾向にあるが、原油高でサトウキビなどを原料とするエタノールの需要が高まると、砂糖の生産比率がさらに下がり、値上がりにつながることも考えられる」

 原油高が家計に及ぼす影響は想像以上に大きくなるかもしれない。

zakzak


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