【ボストン(マサチューセッツ州)18日(日本時間19日)=山田結軌】米大リーグはア・リーグの優勝決定シリーズ(7回戦制)の第3戦が行われ、レッドソックス(ワイルドカード)がアストロズ(西地区)に12-3で大勝し、2勝1敗とした。沢村拓一投手(33)は九回から1回を三者凡退で無失点の好投。ナ・リーグは試合がなく、2勝0敗のブレーブス(東地区)とドジャース(ワイルドカード)の第3戦は19日(同20日午前6時8分開始予定)にロサンゼルスで行われる。
いつもと違う沢村で勝負した。セットポジションではなくノーワインドアップ。大胆なフォーム変更で腕を振った。
「ここ何年だろう? 僕が(巨人在籍時に)先発をやっているときからワインドアップですら投げたことない。思い切って変えることができた。次につながります」
投球フォームのテンポや体重移動のリズム、リリースのタイミングを改善すべく、毎日の練習で試してきた。「前回悪かったので何かを変えないと成長しない」。プレーオフ(PO)初登板となった15日の第1戦では、1点ビハインドの八回に7番手で登板し、1/3回を投げ1安打1失点2四死球と制球難。「死ぬほど緊張した」と敵地の雰囲気に飲まれた。
「1年間やってきた自信もある。1度、ああいうふうに駄目でも修正していかないといけない」
新フォームを武器に3番の好打順から始まるア軍に反撃を許さず、3人で打ち取り汚名返上。最速は97・3マイル(156・6キロ)、決め球のスプリットも93・8マイル(151キロ)をマークした。打線は二回にシュワバーの満塁弾などチーム4本塁打&11安打と爆発した。
「もうここまできたら思い切ってやるだけ。あがるほど緊張することはないんじゃないかな、と思います」と沢村。チームはPOでホーム7連勝とし、コーラ監督の46歳の誕生日にも花を添えた。ワールドシリーズ進出まであと2勝。頂点に向かい、日本人右腕が貢献する。