カラダが喜ぶ温泉活用術

実は東京は一大温泉地、改めて見直したい近場の銭湯効果

感染症対策にも気を配っている銭湯
感染症対策にも気を配っている銭湯

 まだちょっと遠方の温泉には行きにくい、そんな風に感じる方も多いでしょう。そんな時、首都圏の方にお勧めなのは、県境を越えずに行ける地元の温泉です。しかし、東京にお住まいの方は、「都内に温泉なんてあるの?」と思う方も多いでしょう。

 実は、東京は一大温泉地だということをご存じでしたか? 東京都浴場組合の公式サイトである「東京銭湯マップ」で「温泉」を条件にして検索すると41件の銭湯がヒットします。これらの銭湯は天然温泉を使っていますが、料金は都内均一480円で入浴できます。つまりこの格安料金で温泉に入れるというわけです。

 私も、ぐったりと疲れたときは、遠方の温泉には行かず近くの銭湯をよく利用します。移動距離が短いということは、温泉に行くまでの長距離移動に伴う体力や時間も消耗せず、交通費もかからないので体にもお財布にも優しいです。銭湯は、国民の保健衛生上必要な公共施設という扱いのため、コロナ感染が流行時にも一律、営業自粛とはなりませんでしたので貴重な温泉といえます。

 都内の銭湯は太古の植物成分が分解された腐植質を含んでいるところが多く、黒色や褐色をしているところが多いです。コーヒーのように真っ黒で、初めて見るとびっくりするような温泉もあります。都内のため身近過ぎますが、実はこの腐植質を含む温泉は国内でも珍しく貴重な泉質です。湯ざわりも良く、入浴すると肌がスベスベとします。また、温泉がない銭湯でも人工炭酸泉を設置しているところが多いです。

 近場と言っても、自宅とは違う高い天井や広々とした湯舟で足を延ばすと、とても良い気分転換になります。銭湯によっては内装も凝った作りになっていたり、露天風呂があったり、泡風呂があったり、湯舟の種類も豊富で、銭湯によってはサウナも備えているところもあります。

 温泉医学では環境を変えることによってホルモンバランスが整ったり、体調が改善する「転地効果」も温泉の重要な効果としていますが、遠方の温泉に行かなくても近場の温泉銭湯でも十分に転地効果が期待できます。銭湯はもともと湯気を逃すために天井が高く換気も十分に行われているので、おしゃべりをしなければ、コロナのリスクもさほど高くはないのではないかと考えています。

 公衆浴場であるいわゆる街中の銭湯では、入浴することが主目的なので、湯上りももっとリラックスしたり食事も楽しみたい方は、スーパー銭湯がいいでしょう。都心から横浜、川崎方面にかけてスーパー銭湯は複数ありますが、多くのスーパー銭湯は温泉を利用していて、銭湯と同様に腐植質由来の黒褐色の色付き天然温泉が多いです。食事のメニューも豊富で設えも和風旅館のようなところもあり、日帰りで楽しめるとはいえ、満足感が高いです。

 近場の温泉を見直しもっと活用することでストレスを緩和し、心の健康も維持できますよ。

 ■早坂信哉(はやさか・しんや) 東京都市大学人間科学部長・教授、博士(医学)、温泉療法専門医。入浴や温泉に関する医学的研究の第一人者としてテレビや、新聞、講演など多方面で活躍する。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など。

zakzak

  1. ウイグル人元収容女性、性的暴行や虐待の実態を証言

  2. 9年ぶり復活タフネスケータイ「G'zOne」10日発売 バイク乗りや釣り人歓迎「タフネス携帯一択」「トルクからの乗り換え候補」「iPhoneででたら即買い」

  3. MEGA地震予測「いま最も危ない」3ゾーンはここだ! 村井氏「震度6程度が1~2月に発生する可能性」

  4. 【実録・人間劇場】ニュー西成編(4) 「ユンボの手元」…解体現場での背筋が凍る話 寄せ場は快適?晩飯は抜群にうまい手作りビュッフェ

  5. 【年のはじめに】中国共産党をもう助けるな 論説委員長・乾正人