広島・今村猛投手(30)が14日、マツダスタジアムで戦力外通告を受けた。マウンドではひょうひょうと振る舞う中継ぎ右腕が目に涙をためて12年間の思いを吐露した。
「覚悟はしていたが、あまり実感がない。ちょっとしんどい。カープはすごくいい球団だったなと思う。ファンはどんなに悪くても応援してくださった。感謝という言葉でしか表現できない」
清峰高3年春にチームを選抜優勝に導き、2010年にドラフト1位で入団した。11年に54試合に登板し、中継ぎとして1軍に定着。16─18年はセ・リーグ3連覇に貢献したが、昨季は登板6試合にとどまり、今季はここまで1軍での登板がなかった。
一番の思い出は「2016年の東京ドームでの優勝の瞬間」。同じ長崎出身で高校時代からのライバルの大瀬良(長崎日大高)には「さすがにきのうはいえなかった」としんみり。広島で人気の大瀬良、一岡との〝カピバラ三兄弟〟の今後については「どうするんですかね。CMとか。(大瀬良)大地に任せます」と明かした。
今後は「未定です。時期も早く考える時間がある」と熟考する。まだ30歳と現役引退には早いが「ことしの1年が最後だと思ってやってきた。まだやれるかなという気持ちもあるが、まだやれるからやるのも違う。ちょうど30歳なのでいろんなタイミングがある」と説明した。