第5波教訓、学校は今 運動会は入れ替え制、黙食もはや常識 試行錯誤の教育現場

産経ニュース
ウィズコロナを意識した運動会の練習風景。玉入れでは、これまでの全員参加から人数をしぼり、分散型に=奈良県生駒市の市立生駒小(彦野公太朗撮影)
ウィズコロナを意識した運動会の練習風景。玉入れでは、これまでの全員参加から人数をしぼり、分散型に=奈良県生駒市の市立生駒小(彦野公太朗撮影)

新型コロナウイルス禍で2度目の秋となり、各学校では試行錯誤しながら運動会や修学旅行を実施する動きが広がっている。ただ子供の感染増加が顕著となった「第5波」の経験から、人が集まる学校行事への警戒感はより強まっており、現場は学びと厳しい感染対策の両立に苦慮している。

「しゃべったら、あかんで」。小学校の教室で児童同士が確認し合っていた。奈良県生駒市の市立生駒小では今月から、約3カ月ぶりに給食を再開。机を合わせてグループで食べるのではなく、自席で前を向いて食べる「黙食」のスタイル。15分でほぼ全員が食べ終わった。

それでも児童らには笑顔が見える。4年の桂田明理(かつらだ・あかり)さん(9)は「食べている間は話せないけど、みんなと一緒に食べられるのがうれしい」と喜んだ。

秋の恒例行事である運動会や修学旅行についても、文部科学省は8月、「子供たちの思い出に残る有意義な教育活動」と位置づけ、各教育委員会に可能な限り対策を講じて開催するよう要請した。

今年の運動会では、学年ごとの分散開催や、競技数・来場者数を限定し規模を縮小して開くのがトレンドに。16日に運動会を予定している生駒小では、運動場の使用は奇数と偶数学年の「入れ替え制」とし、教室にライブ中継動画を流して臨場感を味わってもらうよう工夫するという。

また例年20種目以上あった競技数は14種目に縮小。学年を横断して大人数で行う綱引きや学年ごとのパフォーマンスは中止とした。例年クラス全員参加でにぎやかな光景となる「玉入れ」も、約10人ごとに分散して投げる。

運動時にはマスクを外すよう呼びかけているが、感染不安から着けたままの児童も。「熱中症にならないよう常に気を配りたい」と石村吉偉(よしひで)校長(57)。体育の授業数が減り運動不足の子供もおり、けがにも注意が必要という。

授業でも模索が続く。音楽のリコーダーの練習では飛沫(ひまつ)のリスクを抑えるため笛を吹かず、音孔(穴)を指で押さえて動作確認に専念。実際にマスクを外して吹くのは1回のみだ。テストは自宅で吹き、録音したものを提出させている。

ストレス抱える子7割超

長引くコロナ禍では学校生活もさまざまな変容を余儀なくされ、子供の心身への影響が懸念されている。文部科学省が13日に公表した調査結果によると、小中学校の不登校児童生徒数が19万人を超え、過去最多を更新。社会情勢と同様に子供を取り巻く環境もまた、大きな変化に見舞われており、大人や学校からのアプローチがこれまで以上に重要になっている。

国立成育医療研究センター(東京)が今年2~3月に行ったインターネット調査では、小学1年から高校生までの計501人のうち、7割以上が何らかのストレス症状を抱えていることが判明。42%が「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」、37%が「すぐにイライラする」と答えた(複数回答)。また51%が「コロナの影響で、先生や大人に話しかけたり、相談したりしづらくなった」と回答した。

こうした状況を踏まえ、「児童とのコミュニケーションが、コロナ前より大切になる」と訴えるのは、同センターこころの診療部の田中恭子医師。学校教諭らには、声のトーンや抑揚のある話し方、アイコンタクト、ジェスチャーを多く取り入れることを意識してほしいと求めた。「子供の話をよく聞き、寄り添い、ささいなSOSに気づくことが大事。ストレスを発散させる方法を教えることも有効」と話す。

また子供の感染が目立ったコロナ流行の「第5波」では、感染不安から学校を欠席する児童生徒が各地で急増した。

福岡市教育委員会によると、市立小中学校で夏休み明け以降、感染不安で休んだ児童生徒は9月10日が最も多く全体の約4%にあたる約5200人、今月4日時点でも約800人に。担当者は「感染不安を訴える子供については、オンラインで学びを保障し、スクールカウンセラーや保護者と連携して、精神面のケアに当たりたい」と語った。

(田中一毅)

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