ファストリの柳井氏「人権侵害容認せず」 ウイグル綿念頭

産経ニュース
決算説明会に臨む、ファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼社長=14日午後、東京都港区(鴨志田拓海撮影)
決算説明会に臨む、ファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼社長=14日午後、東京都港区(鴨志田拓海撮影)

カジュアル衣料品店「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は14日の令和3年8月期連結決算発表会見で、衣料品のサプライチェーン(供給網)に関し、「人権侵害を絶対に容認しない」と宣言した。同社をめぐっては中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区で生産される綿に強制労働の可能性が指摘された問題が経営リスクとして浮上しており、トップとして人権重視の姿勢を改めて打ち出した。

ファストリはこれまで、強制労働に関して関係工場は自治区にないとし、柳井氏は「政治的な質問にはノーコメント」などと明言を避けてきた。

しかし、米税関当局から一部製品の輸入を差し止められるなど厳しい対応をとられており、柳井氏はこの日、自ら供給網の監査の体制を説明した。

ただ、発言にはグローバル企業としての苦悩もにじむ。ユニクロ店舗の6割超は海外にあり、うち約半数は中国に立地する。ウイグル自治区の問題に踏み込んで、中国で不買運動が起きれば経営の深刻な打撃となりかねず、柳井氏は「安易に政治的立場に便乗することはビジネスの死を意味する」「多くの企業に政治的選択を迫る風潮に強い疑問を感じる」とも訴えた。

人権問題をめぐる供給網の課題は他の流通大手にも共通しており、衣料品などを扱う「無印良品」を展開する良品計画の堂前宣夫社長もこの日の決算説明会で「問題がなければ(取引を)継続するし、問題がみつかれば見直すしかない」と述べた。

一方、ファストリが同日発表した令和3年8月期連結決算は、海外の業績が伸長し、最終利益は過去最高となった。ワクチン接種の拡大で、新型コロナウイルス感染対策の行動規制が海外で緩和されたことなどが追い風となった。

本業のもうけを示す営業利益は前期比66・7%増の2490億円。国内事業は「巣ごもり需要」で部屋着の販売が伸びた。最終利益は同88・0%増の1698億円と大幅に伸び、柳井氏は「グローバルナンバーワンブランドを目指して成長を加速させる」と述べた。

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