あの人も愛した京都「浜作」

岡本太郎をもうならせた料理とギャラリー

 前回、英陶芸家バーナード・リーチのことを書いたが、浜作には海外からも多くの芸術家がつどった。彫刻家のイサム・ノグチは婚約者だった山口淑子とともに訪れて以来、亡くなるまで通った。当代主人森川裕之さんがカウンターに立ち始めた頃、桜守として名高い佐野藤右衛門さんと一緒にやってきた。ノグチが設計したパリの日本庭園の作庭を佐野氏が担当して以来の仲だった。

 2代目が急逝して店を継いだばかりの当代に、「君は不器用そうな良い手をしていますね。おじいさん、親父さんと同じ手をしています。これは大変良いことです」とノグチは語りかけた。浜作3代と親しく付き合った彼が当代にかけた「手を切らないようにね」とのいたわりの言葉に、日系移民としてアメリカで苦労しながらも国境を越えて活躍した芸術家の優しさがにじみ出る。浜作にはノグチが作った座敷の照明が残されている。

 シュルレアリスムの大家サルバドール・ダリは浜作で伊勢エビの鬼殻焼きを食べた。彼はさる京都の経済人の自邸の天井画を描くため、内密に来ていたという。公式の記録にはないダリの絵が、今も京都のどこかの天井にあるかと思うとワクワクする。

 前衛芸術といえば、巨匠岡本太郎も来店した。「ただものではないオーラがありました」と当代主人は回想する。森川さんを「坊や」と呼び、哲学的な壮大な話をした。トロが好きで、普段浜作では出さないが特別に用意した。鯛のあら炊きもとても気に入った。

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