衆院選2021年秋

全国屈指の注目区・山口3区で自民大物激突か 河村建夫氏vs林芳正氏 甘利幹事長、河村氏の比例転出示唆

参院山口選挙区補選の応援演説でそろい踏みした林氏(左)と、河村氏=7日、山口市
参院山口選挙区補選の応援演説でそろい踏みした林氏(左)と、河村氏=7日、山口市

 自民党の二階俊博前幹事長が領袖(りょうしゅう)を務める二階派のナンバー2、河村建夫元官房長官(78、衆院当選10回)のおひざ元に、岸田文雄首相率いる岸田派のナンバー2、林芳正元文科相(60、参院当選5回)が衆院に「くら替え」して挑む。全国屈指の注目区が山口3区(宇部市、萩市など)だ。

 地元県議が解説する。

 「二階氏は幹事長時代の昨年秋、派閥議員20人を引き連れて山口3区に乗り込み、『売られたケンカは受けて立つ』と、林氏を牽制(けんせい)した。だが、現幹事長の甘利明氏も、選対委員長の遠藤利明氏も岸田首相に近い。党山口県連も1日、現職の河村氏を差し置いて、林氏を公認候補として推薦することを決め、党本部に申請した」

 林氏が「くら替え」を意識したのは「首相」を目指してきたからだ。林氏と親しい参院議員がいう。

 「自民党が野党時代の2012年総裁選に、林氏は立候補したが最下位で終わった。背景に『総裁は衆院議員』という慣例があるためだ。林氏は以来、くら替えをさらに熱望してきた。河野太郎氏らが50代で総裁選に挑むなか、今年60歳の林氏としては、ここで勝負しないと年齢的に難しくなると判断したようだ」

 林氏は、最新の『文芸春秋』11月号でも「次の総理はこの私」と猛アピールした。地元政界関係者はいう。

 「中選挙区時代、林氏と安倍晋三元首相の父親同士は、下関市がある旧山口1区で激突してきた。現在、下関市は山口4区で、政界の大物である安倍氏の地盤。林氏としても、地元政財界としても、安倍氏との激突は避けるべきと判断しての3区だろう」

 3区の大票田、宇部市は有力企業「宇部興産」の影響力が強い。林氏の母親は宇部興産創業者一族の出身である。

 林氏は着々と準備を進めてきた。昨年4月の美祢(みね)市長選では、林氏の推す新人が、河村氏が支援した現職に勝った。昨年秋に行われた宇部市長選でも、林氏の元秘書が当選した。

 河村氏も負けていない。

 今年3月に行われた出身地、萩市長選では、元県議の実弟、田中文夫氏を擁立し、林氏が支援した現職市長に500票差で競り勝った。

 甘利幹事長は12日夜、BSフジ番組に出演し、比例代表候補の党内規「73歳定年制」の例外として、河村氏を比例転出させる可能性を示唆し、「もうすぐ衆院解散だ。そのときまでには対応する。それこそ1、2日の話だ」と語っている。  (ジャーナリスト、田村建雄)

zakzak


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