ドクター和のニッポン臨終図巻

劇画家さいとう・たかをさん 創作活動を支えた「大の肉好き」

漫画家・さいとうたかをさん
漫画家・さいとうたかをさん

 『ゴルゴ13』の連載が「ビッグコミック」誌上で始まったのは1968年、僕が小学校4年生のとき。そして時は経ち、僕自身が還暦を過ぎてもまだ連載は続いている…こんな長寿作品を、他に知りません。そして『ゴルゴ13』は、日本で一番、クリニックの待合室に置かれたマンガだったのではないでしょうか。殺し屋が主人公の作品が、全国の待合室で読まれているというのもなんともけったいな話です。

 その生みの親である、劇画家のさいとう・たかをさんが9月24日、都内で亡くなられました。享年84。死因は、膵臓(すいぞう)がんとの発表です。

 いつから闘病されていたのかは不明ですが、今年7月、『ゴルゴ13』が「最も発行巻数が多い漫画シリーズ」としてギネス認定されたとき、デューク東郷のフィギュアの隣で嬉しそうに笑みを浮かべるお写真を拝見しました。それほど辛い闘病でなかったと思いたいです。

 さて町医者の実感として、ここ数年、膵臓がんになる人が増えているなあと感じます。

 部位別のがん死亡者数でみると、肺がん、大腸がん、胃がんに続いて第4位ですが(2018年)、早期発見が難しく、最も予後が悪いとされているのは、膵臓がんです。他のがんの死亡者はおおむね減少傾向にあるのですが、膵臓がんの死亡者だけは増加しています。

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