立民と共産の「閣外協力」連携 次の衆院選は「自由民主主義か、共産主義か」の体制選択選挙

立憲民主党の枝野代表(右)と、共産党の志位委員長
立憲民主党の枝野代表(右)と、共産党の志位委員長

【突破する日本】

 いよいよ戦いの火ぶたが切られる。岸田文雄首相は衆院を14日に解散し、総選挙の投開票日を31日とすると決断した。4年ぶりの総選挙だ。

 朝日新聞は全国世論調査(6日朝刊掲載)で、岸田内閣の支持率が45%だったことを「『ご祝儀相場』当て外れ」とし、「自民党内からは『選挙の顔』として不安視する声も漏れた」と騒いでいる。

 同時期の共同通信の世論調査(5日配信)では、内閣支持率は55・7%で過半数を上回っている。菅義偉内閣の8月の支持率の28%(朝日新聞)を思えば、まずまずの数字ではないか。

 一方で、同じ朝日新聞の世論調査では、衆院選の比例区投票先について自民党41%、立憲民主党13%と、大差がついている。ちなみに、公明党5%、共産党4%、日本維新の会6%、国民民主党2%-という具合だ。

 ところで仮に、次の衆院選の結果、与野党が逆転して政権交代が行われ、立憲民主党中心の政権が樹立された場合、どのような政権となるのか。

 立憲民主党の枝野幸男代表と、共産党の志位和夫委員長は9月30日、国会内で党首会談を行い、共産党は連立に加わらず「限定的な閣外からの協力」をすることで合意した。共産党が内閣に入る連立政権ではなく、「消費税減税」「脱原発」など個別政策ごとに閣外から協力するというものだ。これにより両党の選挙協力を進めている。

 衆院選に立憲民主党は全国289選挙区のうち216選挙区で候補者を擁立し、約70選挙区で共産党と競合している。今後、10~20選挙区で立憲民主党に1本化する見通しだ。

 党首合意について、立憲民主党側は自党の候補を共産党が応援してくれると、いわば「票は出すが、口は出さない」と都合よく解釈している。

 共産党の志位委員長は2日の東京都内の街頭演説で、「まさに日本の政治を変える合意だ。党の99年の歴史の中で初めてのことだ。政権交代を進めよう」と述べている。

 「閣外協力」との合意は「票だけ出す」という生易しいものではなさそうだ。連立に準じる連携を視野に入れている。段階的に政権をコントロールする意向が見える。

 共産党について、日本政府は「日本国内において破防法に規定する暴力主義的破壊活動を行った疑いがあり、いわゆる『敵の出方論』に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識している」(公安調査庁ホームページなどの概略)として、現在も破壊活動防止法の調査対象としている。

 その共産党と閣外協力とはいえ、政権として連携関係を持つ。立憲民主党中心の政権は、そういう性格を持つことになる。

 そうなれば、来る総選挙は「体制の選択」選挙となる。「自由民主主義か、共産主義か」の選択選挙だ。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 

1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院法学研究科修士課程修了、政治学研究科博士後期課程研究指導認定退学。専攻は憲法学。皇室法制、家族法制にも詳しい。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学国際学部教授。内閣官房・教育再生実行会議有識者委員、山本七平賞選考委員など。法制審議会民法(相続関係)部会委員も務めた。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)、『明治憲法の思想』(PHP新書)など多数。

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