観光客激減の京都に高級ホテルが続々オープン!勝算は? アフターコロナを見据えた開発競争

“コロナ後”の京都人気に挑む「ロク キョウト LXR ホテルズ&リゾーツ」(提供写真)
“コロナ後”の京都人気に挑む「ロク キョウト LXR ホテルズ&リゾーツ」(提供写真)

【バズる関西トレンド】

 新型コロナウイルス感染症の流行によって一転、危機に直面したホテル業界。なかでもインバウンドの急増で活気づいていた京都のホテルは、宿泊客が消滅した影響で業績が悪化し、倒産や廃業が相次いだ。

 ところが、昨年から今年にかけて高級ホテルの開業ラッシュが続く。勝算はあるのだろうか。

 9月16日、京都・洛北に開業したのが「ロク キョウト LXR ホテルズ&リゾーツ」だ。ヒルトンの最上位ブランド「LXR ホテルズ &リゾーツ」の9軒目でアジア初。ヒルトンとしては京都初進出という。

 場所は美しい自然が残る鷹ヶ峯(たかがみね)の麓で、金閣寺からも近い。西陣発祥の染匠、しょうざんが1951年に築いたリゾート施設「しょうざんリゾート京都」の一角に建ち、広大な敷地内には結婚式場や料亭、川床も。市内中心部とは明らかに異なる空気と時間が流れている。同じ鷹ヶ峰エリアには、2019年11月に高級ホテル「アマン京都」も進出。知る人ぞ知る京都の魅力を堪能できる新たな高級リゾート地として注目を集めるエリアだ。

 そんな立地に建つ「ロク キョウト」は、鷹ヶ峰を借景に自然を取り込んだデザインが特徴。レストラン棟の前に広がる大きな水盤が印象的だ。客室は114室。関西では珍しい屋外温泉プールも備えている。 

 一帯は琳派発祥の地としても知られ、かつての芸術村に着想を得た内装やインテリアも見どころ。1室1泊あたり11万円~。紅葉シーズンでも2名朝食付きで10万2000円と「連泊しやすい価格」(西原吉則総支配人)に設定されている。

 しょうざんと共同開発した東急不動産の望月巧実課長は、開業の狙いをこう語る。「これまで会員制リゾートホテルを展開してきたが、会員のほとんどが日本人。インバウンドの取り込みを狙い、ラグジュアリーホテルを誘致した」

 ただし、当面は国内の観光客が中心。「インバウンドが戻り始める来春以降、近隣国から宿泊直前の予約が入るのではと想定している」(西原総支配人)。

 京都市内では、昨年6月、米シアトル発のデザインホテル「エースホテル」が、京都・烏丸御池にオープン。今年3月には、四条河原町近くに、パリの高級食料品店「フォション」が手がける日本初の「フォションホテル」も登場した。女性好みのシャンパンピンクを取り入れた客室や美食ホテルならではの料理とサービスが人気だ。

 同ホテルの物件を取得、リノベーションした不動産ファンドのウェルス・マネジメントの千野和俊社長は「ビジネスホテルが牽引してきた日本は、世界的にみれば、ラグジュアリー途上国。しばらくは高級ホテルの供給が続く」と予測する。とくに“スモールラグジュアリー”と呼ばれる100室以下の個性的な高級ホテルが増える傾向にあるという。実際、来年1月には「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」が開業予定。さらに「帝国ホテル」も5年後、祇園に約60室のホテルを建てる計画を発表した。いずれも4年後の大阪・関西万博開催や統合型リゾート施設(IR)の開業で見込める外国人富裕層の獲得が狙い。アフターコロナを見据えた開発競争が、再び京都人気の再燃に火を付けられるか。

 ■橋長初代(はしなが・はつよ) 

フリーライター。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、ホテルなどの動向をビジネス系メディアに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を重視。2019年に実家のある奈良にUターン。最近は、奈良の歴史と文化に魅了され、地元の情報誌やSNSでの発信にも力を入れている。

zakzak


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