19年の歳月かけ〝至高の梨〟誕生 新潟発のトップブランドに

産経ニュース
「新碧」の開発を担当した松本辰也さん(本田賢一撮影)
「新碧」の開発を担当した松本辰也さん(本田賢一撮影)

19年の歳月

新潟県の4~10月の日照時間の合計は約1200時間と長く、このことがおいしい米や果実を育んできた。同県の令和元年の果実産出額は全国11位の86億円で、うち和梨は21億円と4分の1を占める。

昭和50年代に和梨の県内栽培面積で6割のシェアを占めた主力品種、二十世紀は、甘い果物が好まれるようになると衰退し、代わって甘さの強い「幸水」「豊水」といった品種が台頭してきた。県内の農家から、甘さが強く、表皮が緑色で見た目がきれいな和梨の新品種を求める声が強まり、県農業総合研究所園芸研究センターが品種開発に取り組むことになった。

開発に着手したのは平成14年。鳥取大学開発の人工授粉がいらない和梨の品種「瑞秋(ずいしゅう)」の雌花に、甘く華やかな香りがあり、みずみずしい食感の品種「平塚16号」の花粉を付け、58個の種子を得たところからスタートした。

この種子から育った木が実をつけたのは6年後の20年。その中から最も品質が良好な1個体を選び出し、原木による栽培と接ぎ木による栽培を実施。高品質の実が安定して得られることを確認し、平成27年から5年間、農家に試験的に栽培してもらい、良好な結果を得た。

今年5月、農林水産省に新品種の登録を出願し、同省は9月16日、品種登録出願を公表。公表により新品種としての権利などが保護される。

開発に携わった同センター育種栽培科専門研究員の松本辰也氏は「果樹は育つまでに長い年月がかかり、新碧も開発に19年の歳月を要した。この歳月が一番の苦労だった。表面が緑色のきれいな梨を作るのに多くの人たちに関与してもらった」と振り返る。

同省の新品種の登録作業は「だいだい数年かかる」(県農林水産部)という。令和5年以降、新碧の苗木を農家に流通させ、本格的な生産は9年ごろになると見込まれる。実に多くの歳月と多くの人が関わり、店頭に並ぶことになる。(本田賢一)

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