NTTドコモが先日打ち出した施策「エコノミーMVNO」に、ネットユーザーの関心が集まっている。
「エコノミーMVNO」は、ドコモと連携したMVNO(仮想移動体通信業者)いわゆる「格安SIM」の業者が小容量の通信サービスを安価な料金プランで提供し、「dアカウント」「dポイント」など、同社が展開している各種サービスと連携させる施策。ユーザー情報を登録したり、サービスの追加・変更をする際などに利用するマイページへのアクセスなどに同社のdアカウントが利用でき、利用した通信料金に対するdポイントの付与・充当も可能になる。
KDDI(au)「povo」、ソフトバンク「LINEMO」などオンライン契約専用の競合に対し、SIMカードの発行や開通を含む料金プランの新規契約を実店舗のドコモショップで行えるのも特徴。インターネットでの手続きやスマートフォンの初期設定に不安がある利用者に配慮した。
ただ、ドコモからエコノミーMVNOへ移行する場合は、MNP(携帯電話番号移行制度)を利用した解約の手続きが必要。また、ドコモ回線の継続利用期間は引き継がれず、ドコモの割引サービスも適用されないなど、完全にドコモのサービスと同じというわけではない。
今回連携が発表されたMVNO2社の取り扱い開始時期は、NTTコミュニケーションズが21日から、フリービットは12月を予定している。NTTコミュニケーションズでは、従来から提供してきた「OCNモバイル ONE」に、月当たりのデータ通信量0.5ギガバイト(GB)に最大10分の無料通話がついた550円(以下すべて税込み)のプランを新設。既存プランと合わせ、10GB1760円まで容量別5段階の料金を用意している。
競合の3キャリアはすでに小容量向けの施策を打ち出しており、結果として後出しとなったドコモの発表に期待していたユーザーが少なくなかったようだ。ツイッターでは賛否さまざまな反響が集まっている。
「1GBで300円、5GBで990円とかでないときつい」「通話いらないのでもう一段安いメニューも欲しい。0.5Gで月300円ぐらい」といった容量や料金設定への不満や、「povo、LINEMOに対抗してきたつもりだろうけど、MVNOでこれされても個人的にインパクト皆無」「docomoの新プランじゃないんだ。ぬか喜びして損した」「docomoの3GBプランを待ってます」など、MVNOからのサービス提供という点に落胆する声が見られた。