こだわりの極意

す、すげ~!素晴らしい! ジェネシスのフィルの声は永遠だ!

 ベテランのプログレッシヴロックバンド、ジェネシスのツアーが始まった! コロナで長らく延期されていたツアーだ。

 ドラムはフィル・コリンズの息子さんのニコラス。ギターはスティーブ・ハケットではなく、ライブでおなじみのダリル・ステューマー。

 フィルはドラムをたたかず、歌のみ。椅子に座ったままだ。

 数年前、突然襲ってくる神経性の病やら、頸椎なのか腰なのかどちらかのヘルニアのため、もうできない! と発表し、僕らに衝撃を与えた彼だが、マイク・ラザフォードに付き添われて手をとられて…。

 ん? いや、手は取られてない。そりゃそうだ。お客さんの前に出るのに旧友に手をとられながら出るのはフィルのプライドが許さなかったんだろう。微妙な触れ合いの手の動きでステージセンターへ。

 そして座る。ところが歌が始まると、す、すげ~! 素晴らしい! そのうちに立って歩いた! いや、馬鹿にしてるんじゃない。立てるんだ! 普通に歩けるんだ! うれしい!

 フィルみたいなビリオネアになると動かなくても何億も振り込まれてくる印税生活だろう。何もやらなくていいはずだ。それでも、たまにツアーをやると発表すれば、世間は大騒ぎだ。

 声帯は老いるものだ。どんなにすごい俳優や歌手でも「俺は私は免許皆伝だ!」と思って、発声練習をやめた瞬間から、声帯は衰えていく。数年はもつのかもしれない。しかし、必ず高いところが出なくなる。声帯が硬くなって、地声とファルセットの境目がなめらかに転がらなくなる。

 ところが、フィルにはそんなことがまったくない。声帯が柔らかいのだ。のどにも力が入ってない。そしてのる。とにかく、マイクにのる!

 タンバリンを途中でたたくが、イギリスのお客さんは大喝采だ! プログレファンのこういうとこを直さねばならない。しょぼかったら、拍手なんかしなくったっていいんだ! と画面に言いながら、思わずパソコンの前で拍手してしまってるオレ!

 いや、感動だ!

 ■高嶋政宏(たかしま・まさひろ) 1965年10月29日生まれ。東京都出身。87年、映画『トットチャンネル』で俳優デビュー。フジテレビ系月9ドラマ『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』、WOWOWの連続ドラマW『ソロモンの偽証』(日曜午後10時)に出演中。15日には映画『燃えよ剣』が控える。東京・明治座公演が好評だった『醉いどれ天使』は大阪・新歌舞伎座で上演中。

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