警察庁の特別防犯対策監を務める歌手で俳優、杉良太郎(77)が7日、東京・目黒区のトキワ松学園を訪問。警視庁碑文谷署が制作し、特殊詐欺の被害防止や地域の安全などを呼びかけるマスクケースを同学園の生徒に贈呈した。
杉は警察庁プロジェクトチーム「ストップ・オレオレ詐欺47~家族の絆作戦~」(SOS47)の陣頭指揮を執っており、この日は特別防犯支援官の落語家、吉原朝馬(72)と乃木坂46の樋口日奈(23)も同席した。
杉とは50年来の付き合いで、詐欺をテーマにした創作落語で注意喚起をする吉原は「家族の絆で詐欺に勝つ。コロナに勝つ!」と決意表明。樋口は詐欺のターゲットになりやすい高齢者を念頭に、「おじいちゃんやおばあちゃんを守るにはお孫さんの働きかけが大きいので、家族のみんなでコミュニケーションを取ってほしい」と笑顔で生徒に呼びかけた。
東京都における特殊詐欺の被害状況は、8月末時点で認知件数2316件で前年比357件増。被害金額は約45億円で同3億6000万円プラスと増加傾向にある。近年は闇サイトを通じて若者が犯罪に手を染めるケースも増えており、杉は「被害に遭っている方が多い中、ひとりでも多く被害者を出さず、特殊詐欺への加担も阻止する」と改めて決意。杉らは地域住民や若手警官とも懇談し、詐欺撲滅を訴えた。