ドクター和のニッポン臨終図巻

元女子プロレスラー・風間ルミさん ブログから伝わる「生きる意志」 貧血で料理も買い物もできず

 〈普通なら1週間で3kg落ちるのは喜ばしい事なんだけど…今回は健康的では無いので嬉しくないなあ。買い物いけない、料理が作れないと言った事は初めてで自分でもかなりビックリしています。貧血って本当に怖い。胃も小さくなってるので直ぐにお腹いっぱいになっちゃうし〉

 絵文字入りの文章とともに、お赤飯と、ほうれん草とワカメの味噌汁の写真がアップされたブログの日付は9月2日。このブログの主で、元人気女子プロレスラーの風間ルミさんが自宅で亡くなっていたと報道されたのは9月22日のこと。55歳の若さでした。

 彼女の長年の友であり、かつてLLPWを一緒に立ち上げた神取忍さんは、「死因は現在病理解剖で特定中で、事件性もなくコロナでもなく自決でもない」と発表しています。風間さんは、持病の子宮内膜症による貧血に苦しんでいたとのこと。

 彼女の訃報を読んだ女性患者さんから、「私も子宮内膜症で生理中の貧血が酷いですが、それで命を落とすことがあるのですか?」と質問されました。

 子宮内膜によく似た組織が子宮以外の場所に発生、増殖していくのが子宮内膜症です。重い貧血や下腹部痛、腰痛などの症状が現れます。しかしこの病気で死んだという人を知りません。

 風間さんは、この数カ月でかなり痩せられたようです。神取さんは「今年3月に会ったとき、彼女が『お腹が痛いんだよね』と言っていた。病院に行くよう伝えたが、注射が嫌いで行かなかった。コロナ禍だから抵抗があったのかも…」と悔やんでいたとのこと。僕のこの記事が出る頃は死因が判明しているかもしれませんが…消化器系のがんが進行していたのかもしれません。

 本当に病院が嫌いで検査したくなかったのであれば、それも彼女の意志として尊重しなければなりませんが、コロナ禍で足が遠のいたのであれば、大変残念なことだと感じます。

 風間さんは以前、糖質制限など過激なダイエットでかなり体重を落としたそうです。しかし昨今は、食育インストラクターの資格を取るなどして日々の食事に気を使っていたことがブログからわかります。最後のブログは9月5日。自炊するのがしんどかったのでしょう、宅配ピザの写真を上げています。

 〈一気には勿論食べれなかったけど、少しずつゆっくり食べた。昨日はこのピザ1枚だけだったけど今日はもっと食べるよ!とにかく食べて体力つける…〉。そして最後の1行は、〈食べる事は生きる事!〉と、力強い言葉が。プロレスも人生も、全力で向き合ったのではないでしょうか。

=〈〉内原文まま

 ■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。東京医大卒業後、大阪大第二内科入局。1995年、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。外来診療から在宅医療まで「人を診る」総合診療を目指す。この連載が『平成臨終図巻』として単行本化され、好評発売中。関西国際大学客員教授。

zakzak

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