梅沢富美男のモノ申す

逼迫した医療をたばこ税で応援できないか? 喫煙者が納得できる値上げ理由が欲しい

医療現場ではコロナ感染者への対応が続いている
医療現場ではコロナ感染者への対応が続いている

 10月になってたばこ税が上がって、もう「たばこ1本もらえますか」なんて気軽に言えなくなったよね。もらいたばこや火を借りるのって、昔はコミュニケーションのひとつだったんだけど。この10月のたばこの値上げで、僕が好きなピースは1箱600円になり、加熱式たばこも同時に値上げ。愛煙家の財布は、そろそろ限界なんじゃないかな。僕は値上げ前に、なじみの店で20カートン買いましたよ。

 紙巻たばこの値段の内訳は、約6割が税金だそうですね。たばこ税は締めて年間2兆円。すごい金額なんだけど、何に使われているかはよくわからないでしょ。たばこを吸わない人は「自分には関係ない」と思ってるかもしれないけど、実際には福祉とか教育とか防災とか、いろんな公共サービスに使われている。もっと国や自治体が「こんなに役立ってます」って発表すればいいのに、何でしないんだろうね。

 たばこ税の負担は重くなる一方なのに、喫煙者は毛虫みたいに嫌われている。吸わない人との共存に必要な喫煙所もまるで足りない。東京駅の改札内で唯一たばこが吸えたカフェなんて、朝7時の開店から喫煙者が鈴なりでしたよ。こんなに締めつけてどうするんだろうね。「花は霧島、たばこは国分」のおはら節で有名な霧島市だって、喫煙できる場所は限られている。まあ霧島市のことは戯言だけど、こんなふざけたことをしてると、しっぺ返しは必ずあると思うよ。もしみんながたばこを買えず、吸う環境もなくなって喫煙をやめたら、今度は税金が取れなくなるんだから、もうちょっと考えないとダメだよね。

 たばこを吸わない人は、「お前、たばこに依存してるからそんなこと言うんだろう」なんて思うかもしれないけど、だからこそ趣味であり、癒しになるんだよ。やっぱりたばこを吸ったときの開放感やリラックスする心地良さは欠かせないね。考えごとをしているときに吸うと、パッといい案が浮かんだりする。僕にとっては大事なものなんだよ。

 たばこ税を分煙環境の整備に充てる議論もあるらしいね。もし仮に、たばこ税2兆円の使い道を僕が決めていいなら、コロナの重症者が増えて大変なことになっている医療関係に使うね。東京オリンピックで外国から観光客がたくさん来ることをあて込んで建てたホテルがいっぱいあるでしょ。それを国が買ってコロナ専門の病院にすればいい。あるいは、中国みたいにプレハブ病棟を建ててもいい。医者や看護師の報酬も見直すべきだよね。今、一日の報酬が9万円で募集しても医者が来ないって、そりゃあ労働時間やリスクを考えたら割に合わないってことじゃない。どーんと報酬を上げればいいじゃないですか。従来の規定に反するって、じゃあコロナ禍は規定にあったのかい。税の仕組み上、本当にそんな使い方ができるかどうか知らないけど、それがいちばん生きたお金の使い方じゃないかな。

 そのために国がたばこ税を値上げさせてくださいっていうなら、僕は大賛成。小刻みに何十円ずつなんて面倒くさいから100円くらい上げちゃえば。もう5分おきに吸って応援するよ。 (隔月連載)

 ■梅沢富美男(うめざわ・とみお) 福島県生まれ。大衆演劇「梅沢劇団」第3代座長。1歳5カ月で初舞台を踏み、20代半ばで演じた女形が「下町の玉三郎」と話題に。テレビ番組のコメンテーターや俳人としても活躍している。梅沢富美男劇団特別公演を10日に千葉県・君津市民文化ホールで、16日に茨城県・つくば市立市民ホールくきざきで、24日に埼玉県幸手市・アスカル幸手で開催。

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