中韓の妄想、一蹴せよ! 岸田首相の外交路線に「第2の宮沢政権」待望する中国 協力の模範示せると強調の韓国 「安倍氏の助言『聞く耳』を」屋山太郎氏

習主席(共同)
習主席(共同)

 継続か、先祖返りか-。岸田文雄首相の外交路線が注目されている。安倍晋三政権の外相として中国や韓国に「物を言う外交」に携わってきたが、戦後「ハト派」路線を歩んできた「宏池会(現・岸田派)」の領袖(りょうしゅう)とあって、中国の習近平国家主席や、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は秋波を送り、関係改善を図ろうとしている。岸田首相は8日に行う初めての所信表明演説で、日米同盟を基軸に「自由で開かれたインド太平洋」を強力に推進し、中国に責任ある行動を強く求めると盛り込む方向で調整しているとされる。自由主義陣営の包囲網を乱そうとする、他国の陽動作戦に惑わされてはならない。

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 「対話や意思疎通を強化し、相互信頼と協力を増やし、新時代の要求に合った中日関係の構築に努力すべきだ」

 習主席は4日、岸田首相にこうした祝電を送り、日中の関係安定化の必要性に言及した。

 中国情勢に詳しい評論家の石平氏は「通常は首相が送る書簡を国家主席が出したことから、岸田首相への期待がうかがえる」と分析する。

 岸田首相は、経済、軍事両面での覇権拡大を進める中国を視野に、経済安全保障の重要性を示し、担当大臣(=小林鷹之経済安全保障担当相)を置いた。同分野に精通する甘利明氏を幹事長に起用した。

 総裁選では中国について、「権威主義的・独裁主義的体制が拡大(している)」「隣国としての関係を考えなければならないが、言うべきことはしっかり言わなければならない」と語るなど取り付く島を与えていない。

 ただ、石平氏は「天皇陛下のご訪中が実現したのは宏池会の宮沢喜一首相時代で、岸田首相も『ハト派』のイメージが強い。中国が国際社会で孤立を深めるなか、岸田首相に『第2の宮沢』になってほしいと思っているのではないか」と分析する。

 韓国も同様で、文大統領が「地理的にも文化的にも最も近い国家」「共に努力していこう」との趣旨で新政権に書簡を送り、協力の模範を示せると強調した。

 岸田首相は第2次安倍政権下の外相当時、「最終的かつ不可逆的に解決」した慰安婦問題の日韓合意(2015年)や、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)問題に腐心してきた。

 本紙で「新悪韓論」(水曜掲載)を連載するジャーナリストの室谷克実氏は「文政権としては、書簡によって日本に機会を与えたので、『何か反応が欲しい』というスタンスがうかがえるが、日米首脳の電話会談では韓国への言及はなく、やや落胆したというのが現状かもしれない」とみる。

 官僚出身議員が多い宏池会は「お公家集団」と言われるが、戦後の日中・日韓外交で、良くも悪くも大きな役割を果たしてきた。

 創立者である池田勇人首相時代の1962年には、大平正芳外相が韓国の金鍾泌(キム・ジョンピル)中央情報部(KCIA)部長との会談で、請求権問題について「大平・金メモ」で決着をつけ、日韓国交正常化への道筋を開いた。大平氏は田中角栄政権期の72年にも外相として日中国交正常化にこぎつけた。

 82年には、歴史教科書問題をめぐり、宮沢官房長官談話で中韓に配慮した。93年には、河野洋平官房長官が出した慰安婦問題をめぐる「河野談話」が現在も尾を引いている。

 前出の石平氏は「岸田首相は、経済安保や人権問題担当の重要ポストを新設しており、習氏は『警戒と期待』の間で見極めているところだろう。中国は、来年の北京冬季五輪や、中国のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)加盟を前向きに捉えてくれるかを期待している。岸田政権としては、ここで強気な態度に出られるかが対中政策の試金石になる」との見通しを示す。

 韓国では、65年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」している元徴用工の問題が蒸し返され、日本企業への不当な賠償請求が相次いでいる。また、戦略物資について韓国側の輸出管理に疑わしい事案が続出したため日本政府が実施した輸出管理強化にも、韓国側はたびたび撤回を求めている。

 前出の室谷氏は「韓国の報道では、岸田首相が慰安婦合意やGSOMIAの当事者であり、『韓国を理解している』という認識のようだ。ただ、菅義偉前政権から外相と防衛相を留任させたことからも、厳しく日韓外交に臨むと考えられる」と語る。

 岸田首相は、対中強硬姿勢を維持できるのか。中韓の「岸田期待」「宏池会期待」は妄想で終わりそうか。

 政治評論家の屋山太郎氏は「かつての宏池会は『軽武装・経済重視』で、『親中派』も多かった。ただ、同会の全盛期(=池田、大平、鈴木善幸、宮沢の各内閣時代)は、現在のような中国の軍事的膨張もなかった。いまは時代が違う。岸田首相は人の話をよく聞くという点は希望で、(『地球儀を俯瞰する外交』や『積極的平和主義』を掲げた)安倍晋三元首相の助言を聞く可能性もある。国内外に『安倍外交が維持される』という暗黙の了解があるなか、道を踏み誤れば国民の支持を得られなくなるだろう」との見通しを示した。

zakzak

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