原巨人、異例の“内閣改造”の狙い 阿部2軍監督を1軍招集は“修行“か”禅譲”の準備か

阿部コーチ(左)は原監督の後ろから戦況をみつめた
阿部コーチ(左)は原監督の後ろから戦況をみつめた

 異例のシーズン最終盤での改造人事断行だ。巨人は5日、阿部慎之助2軍監督(42)を1軍作戦コーチに配置転換するなどコーチ陣の役職変更を発表。さっそく同日のヤクルト戦(神宮)からベンチ入りしたが、逆転Vへ負けられない首位との直接対決にあえなく敗戦。シーズンの佳境に入ったタイミングでの“内閣改造”。原辰徳監督(63)の狙いはどこにあるのか。 (片岡将)

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 「まあ予定通りですね。ずいぶん前から(元木)ヘッドも含めて伝えていました。ファームの全日程が終了した時点でこういう形にしようと。予定通りです。はい」

 神宮球場で精力的にノックを打つ阿部コーチの姿に目を細めながら語った原監督。3日にイースタン・リーグの全日程が終了した段階で阿部2軍監督を1軍に招集する方針だったと明かした。

 「“ペラペラしゃべるヤツがいなかったから、わかんなかった“ということじゃないですか。そこの団結力はあるわけだな、わが軍は。はっはっは」と“機密保持”の成功に高笑いした指揮官。配置転換の狙いを問われると「チーム全体を、少なくとも2軍、3軍を非常に理解している。去年も(ヘッドコーチ代行として1軍で)やってるしね。そういう点ではあまり垣根というのは感じない。兄貴分的な、われわれにはない力がある」と期待した。

 原監督を含めチームの誰もが次期監督候補に挙げる阿部コーチは、昨年9月にも元木大介ヘッドコーチ(49)が虫垂炎で入院した際に2週間ほどヘッド代行として“緊急昇格”した経験があるが、今回は状況が大きく違うのは言うまでもない。

 阿部コーチは指揮官の後ろに控えてサインをベースコーチに伝達。イニングの合間には桑田投手チーフコーチ補佐とも積極的に話し合うなどベンチ内を飛び回り、「役目が監督、ベンチのサインをコーチャーに送るというものなので、責任重大。正直あまり野球見れてないかなと。ジーっとは見られてないから。その中でちゃんと監督の采配に付いていくようにしないといけない」と久しぶりの1軍ベンチを終えて汗を拭った。

 今回の異動によって二岡智宏3軍監督(45)が2軍監督代行として11日からのフェニックスリーグの指揮を執り、石井琢朗1軍野手総合コーチ(51)は3軍野手コーチに配転。8月のリーグ戦再開から、原監督のサインを三塁コーチャーに伝えていた吉村禎章作戦コーチ(58)がベンチ外に。作戦コーチが2人になるという前代未聞の事態となった。

 ただ、指揮官が「急に決めたことでもない」としつつも「そこまであんまり細かく言う必要はないと思いますよ」と多くを語らない異例人事の裏は、逆転優勝への最後の一手とみられるが、そう単純でもないようだ。

 この日の敗戦でヤクルトとのゲーム差は「6・5」。直接対決が5試合残っているとはいえ、14試合での逆転を狙うのはあまりに現実味がない。

 球団関係者は「建前上、巨人は可能性がある限りは優勝を狙うという姿勢は崩さないが、すでにほぼ無理な状況です。それはチームの誰もが分かっている。3位も確実で、残りは事実上の消化試合になっている。それなら、この状況を来季に生かせる体制にしようということじゃないか」と冷静に分析する。

 さらに、この日の正午に終わったスカウト会議では、来季を見据えた上で大注目の動きがあった。昨年は阿部2軍監督と、二岡3軍監督が出席した育成ドラフトに、今年は阿部コーチと元木ヘッドが参加することが決まった。

 「発掘と育成」の看板を掲げて2年目。10人前後を指名するとみられる育成ドラフトはチームの戦力供給の上で極めて重要な位置を占める。先の関係者は「ここに元木さんが参加するということは、来季の2軍監督への異動を見据えてのことじゃないか」とズバリ指摘。育成ドラフトに関わる時点で、来季は元木ヘッドが1軍から外れるのは濃厚とみられる。

 阿部コーチは昨季に続いての1軍監督修行か、それとも、いよいよ原監督から禅譲の準備に入ったのか。リーグ3連覇が風前の灯火となった中、グラウンド内外で全権監督が振るうタクトから目が離せない。

zakzak

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