安藤政明の一筆両断

「45歳定年」という表現の衝撃

産経ニュース

話がそれますが、東京商工リサーチの調査によると、倒産した企業の「平均寿命」は、23年程度のようです。多くは中小企業だと思われますが、これも新卒22歳から45歳までの年数と重なります。現実には「望まない労働移動」も存在するわけです。このようなときも、それまでに選択肢を意識しながら研鑽(けんさん)してきた人と、そうでない人とでは、きっと大きな差がついています。

日本で労働移動が進まず硬直化する理由は、主に三つです。①終身雇用制②年功制③厳しい解雇規制です。


【終身雇用制】おそらくバブル崩壊の頃から、「終身雇用制の崩壊」と言われ続けています。しかし、これは全くのウソです。労働法は定年60歳以上、さらに65歳まで継続雇用義務を定めています。企業が倒産せず、本人も退職しなければ、厳しい解雇規制によって65歳まで「終身雇用」されるのです。「リストラ」も、基本は希望退職者募集や退職勧奨ですから、応募したり合意したりしなければ退職に至りません。整理解雇も要件が厳しすぎて、企業がなかなか踏み切れないのが現実です。

終身雇用の前提では、中途入社が狭き門になります。中高齢者が退職したいと考えても、再就職の困難さという高いハードルとして立ちはだかるわけです。こうして健全な労働移動が阻害されるのです。

【年功制】年功制も崩れたように言われていますが、これもウソです。現実には一般に勤続年数が長い方が給与が高いのです。理由は簡単で、昇給を重ねて高くなった給与に対し、労働法が降給を簡単には認めないからです。年功給が高い人の原資負担のため、若い世代の給与は抑えざるを得なくなります。

それなりの年功給を得てから、転職して一から始めることは夢、野心、冒険、博打(ばくち)のような言葉が似合います。それも、子育て世代真っ最中だったりするわけです。労働移動どころではありませんね。

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