東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が次期衆院選に向け、国政進出する方針を固めた。同会代表の荒木千陽(ちはる)都議が3日、都内で記者会見し、詳細を発表する。都民ファは、玉木雄一郎代表率いる国民民主党に選挙協力を要請。国民も応じる構えだ。小池氏は自らの国政転出を否定しているが、額面通りに受け取っていいのか。
都民ファは2016年に設立、翌17年の都議選で55議席を得て都議会第1党に躍り出た。今年7月の都議選は第1党こそ自民党に譲ったが、31議席を得て自民、公明両党の過半数獲得を阻んだ。
関係者によると、都民幹部が国民幹部に接触。都内の全25小選挙区での候補者擁立を目指しており、国民が支援することで基本合意したという。
両党は「非自民党」「非立憲民主党」の第三極の勢力として支持拡大を図る方針。候補者擁立の規模によっては衆院選の行方に一定の影響を与えそうだ。
小池氏は1日夜、記者団に、一連の動きについて「関知していない」「私自身は次の衆院選に出馬する意思も意図もない」「何よりも新型コロナウイルス対策の真っ最中だ」と否定した。
ただ、かつて都民ファに所属した、日本維新の会の音喜多駿(おときた・しゅん)参院議員は同日、自身のツイッターで次のように発信した。
「世論の反応がポジティブなら、小池百合子知事も10月中旬に辞職して出馬でしょう」
まさか、小池氏は都政を投げ出すのか?