「緊急事態」半年ぶり全面解除、飲食店に“期待と深い傷” 抜け道模索も口コミ恐れ、デリバリー・出張シェフ奮わず…感染予防策に300万円超の店舗も

 新型コロナウイルス緊急事態宣言と蔓延(まんえん)防止等重点措置が1日、約半年ぶりに全面解除された。飲食店の夜間の営業時間や酒類の提供制限も段階的に緩和され、飲食店関係者からは期待の声も出るが、大きな収益源を失っていたこれまでの傷も深いという。

 政府は十分な感染対策を取っている店に午後9時まで営業を認め、酒類の提供は都道府県知事の判断で解禁。1カ月間感染状況を見極め、さらに緩和するか検討する。

 東京都では「リバウンド防止措置」として24日まで、感染防止策に積極的な「認証店」に午後8時までの酒類提供を認め、営業時間は午後9時までとする。非認証店はこれまで通り午後8時までの時短営業と酒類提供の自粛を要請する。

 宣言や重点措置が長期間続いた東京で飲食店はどうしのいだのか。港区で飲食店を営む男性は、「昨年は午後8時前に入店した客の退店時間を午後9時ごろまで延ばすなど抜け道を探っていたが、ネット上で『時短営業を無視しているのではないか』という口コミを見て怖くなり、時短営業に従うようになった」と打ち明ける。現在の収入は「協力金を合わせてなんとか黒字を維持しているが、食材の仕入れや人件費などのコストを削った結果だ」という。

 墨田区の飲食店店主の男性は新たな業態を模索した。「デリバリーメニューの開発や弁当の販売など試行錯誤したが、思うように売り上げは伸びなかった。今は常連客を中心に週1~2回程度、出張シェフを行い店舗営業以外の収入源になっている」。宣言解除後は出張シェフを続ける気はないといい、「以前は集客のピークは午後7時ごろだったので、酒類も解禁されれば営業もだいぶ改善されると期待している。緩和が続く限りは店舗に専念するつもりだ」と語った。

 長引く時短営業に、要請に従わない判断を下した店もある。JR新橋駅近くなどで飲食店を4店舗運営する「やきとんユカちゃん」店主の藤嶋由香さん(45)は、昨年まで時短営業に従っていたが、今年に入って通常営業に戻した。「1回目の緊急事態宣言から売り上げが以前の1割まで落ち込み、その状態が3カ月続いた。協力金も半年近く支払われず、限界だった」という。

 感染予防策として、一部の店舗に最新型の換気ダクトを導入、各テーブルに飛沫(ひまつ)を防ぐ仕切りも設置するなど計300万円以上の予算を割いた。認証店にも選ばれたが、10月以降も要請には応じない方針を決めたという。「悩んだが、感染状況によってはまた自粛を強いられるかわからない以上、自己責任でも十分予防策を整えて営業を続けたい」と藤嶋さん。

 状況は確実に改善してきているが、まだ先は見通せないようだ。

zakzak

  1. 【底辺キャバ嬢の盛り場より愛を込めて】困窮女性の大量参入で「ヤバいパパ」が急増 シャワー浴びてる間に財布からお金を盗み逃走

  2. 【衝撃事件の核心】しょうゆ差しに入れたのは…教職男の転落

  3. 死への虐待、4歳児最後の願い「ママ、お茶が飲みたい」

  4. 子供の病気やけがつくり出す「代理ミュンヒハウゼン症候群」 専門家「多くの誤解」指摘「小児に関わる医療者が意識を」

  5. コロナ禍で加速、18歳未満モデルの「闇撮影会」 学校やバイト休みで時間に余裕、「パパ活より安全」とひそかにブーム