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「橋を渡って島へ」で2回り…年齢に合わせる劇的構成 NHK朝ドラ「おかえりモネ」

 先週22日放送の朝ドラ『おかえりモネ』第93回(第19週「島へ」の3日目)には参った。

 宮城・気仙沼湾沖の自然豊かな「島」で両親(内野聖陽、鈴木京香)、祖父(藤竜也)、妹(蒔田彩珠)と暮らしていた永浦百音(清原果耶)が2014年春、高校卒業と同時に内陸の登米市へ移り住み、ある出会いから気象予報士を目指して難関突破するまでの第1部。上京して気象予報会社に採用され、もまれ、支えられながら一人前の予報士になっていく第2部。

 第19週は第2部の終盤。故郷の「島」を竜巻が襲い、祖父のカキ棚が被災する。実は百音は心に重荷をずっと抱えて生きてきた。東日本大震災の当日、島外にいたため「何もできなかった」という痛み。成長した百音は急ぎ「島」へと向かう。深夜、実家に到着。そっと足を踏み入れる。家族や幼なじみたちの、いつにも増して元気に振る舞う姿を目にする。

 気付いた父に「橋を、渡ってきた」と百音。父は皆にいう。「あっ、12時過ぎだ。モネの誕生日だ。すごいですよ、ちょうど24年前、あんだげ苦労して海を渡って生まれだ(注・本作の初回シーン!)子が、今日、橋を渡って帰ってきましたよ」。百音は涙を拭いながら「すごくないよ。私はただ帰ってきただけです。まだなんもしてないです」。

 そう、この日の放送でモネの年齢もドラマ構成も劇的にちょうど「2回り」。いよいよ今週から第3部。「故郷のために役立ちたい」という思いで急展開となる。

 安達奈緒子の脚本は、これだけの群像劇に、おろそかなセリフが一言もない。ストーリー展開のメリハリが小気味いい。気象災害、車いすマラソン、ひきこもりなどへの気配りと放送タイミングもさえている。そんな脚本を映像化する演出陣の腕も確か。ドラマに寄り添うピアノ主体の高木正勝の音楽も秀逸。そして、語りの竹下景子ほか、役者たちがずぬけている。全員が『おかえりモネ』に出ていたというだけで誇りに思うに違いない。 (新橋のネクタイ巻き)

zakzak

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