岸田新総裁 数十兆円規模の追加経済対策策定へ

産経ニュース
【自民党総裁選2021】自民党総裁選を前に決起集会に臨んだ岸田文雄前政調会長。右は裕子夫人=29日午後、東京都港区(桐山弘太撮影)
【自民党総裁選2021】自民党総裁選を前に決起集会に臨んだ岸田文雄前政調会長。右は裕子夫人=29日午後、東京都港区(桐山弘太撮影)

29日の自民党総裁選で、岸田文雄前政調会長が次期首相となる新総裁に選出され、格差是正を強く意識した経済政策が動き出す。数十兆円規模と掲げた追加経済対策には、新型コロナウイルス禍で困窮する個人や企業向けの新たな支援金などが盛り込まれる見通し。ただ、規模ありきで編成すれば多額の繰越金が生じた令和2年度予算の二の舞いとなりかねず、必要な支援が迅速に個人や企業に届く仕組みづくりが課題だ。

岸田氏は総裁選で、小泉純一郎元首相以来の市場原理を重視する「新自由主義経済」からの転換と、コロナ禍で没落が加速した中間層への支援強化を強調。特に子育て世帯への住居費・教育費の支援や、仕事の重さに比べ賃金水準が低いとされる看護師、介護士、保育士などの処遇改善を打ち出した。経済対策には公約である支援金や補助金が盛り込まれる可能性がある。

成長分野への投資では、創業間もないスタートアップ企業への支援や、半導体やバイオなど先端技術の研究開発投資への税制優遇を柱に据える。年末の税制改正ではこうした企業に対する減税も検討されそうだ。

一方、菅義偉(すが・よしひで)政権では営業自粛要請に応じた飲食店への協力金の支給が遅れ、原資となる地方創生臨時交付金が令和2年度から3年度に3兆円以上繰り越されるなど予算執行の遅れが課題になった。大規模な経済対策を組んでも、格差是正で支援策を講じても、必要な人の手に届かなければ意味がない。対策では予算のメニュー充実だけでなく、確実に執行する仕組みについても検討が必要になる。

また、日本経済の課題は格差の拡大だけでなく、生産性の低迷による成長率の鈍化など多岐にわたる。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、成長分野への投資を掲げる岸田氏の経済政策は「特徴がやや見えにくい」と指摘。過去の政権で目立った成果がなかった成長戦略の加速に向け、追加経済対策では「コロナ対策と並行して、将来の成長に資するような改革に取り組むことが必要」だと指摘する。


(永田岳彦)

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