桂春蝶の蝶々発止。

自民党総裁選「花見客」を集められるのは誰か 「落語家の人気」と似ている「政治家への支持」

総裁選で激突する河野氏(写真)、岸田氏、高市氏、野田氏
総裁選で激突する河野氏(写真)、岸田氏、高市氏、野田氏

 自民党総裁選(29日投開票)が盛り上がっていますね。マスコミの一極集中的な報道で関心は日に日に高まり、「解散総選挙となっても、また自民党が勝つんだろうなぁ」と思います。

 さて、私は今回、総裁選だけでなく、「政治家とはどういうものか」を論じてみたいと思います。私は、政治家への支持って「落語家の人気」と似ている気がします。

 落語家といえば「ネタの良しあし」が一番だと思われるでしょうが、違います。落語の技術は三番目くらいです。一番は何と言っても「マスコミ露出の量」ですね。そして、どういう人がマスコミに出られるかというと、面白いことも条件ですが、それ以上に、何となく見た目がよくてシュッとしている人、かわいげがある人、雰囲気がいい人…これが真実です。

 それは落語の高座にも表れます。「幸せなオーラが出ている人」とか、「見た目が輝いている人」にお客さんは集中する。「実も花もある」って言いますね? 「実」とは笑いをとる技術的な部分ですが、伝統芸能の世界では「花見客」がほとんどなんです。

 ツバメも尻尾が長いオスがモテるそうです。人間も自然界の1つですから、抗(あらが)えない。歌舞伎界も落語界も踊りやしゃべりより、見た目や雰囲気で判断されるんです。マスコミの人気先行型で、落語が超ど下手な人もいる。それでも、お客さんは人気の落語家を見られたという感動のまま、いつの間にか20分の高座は終わってしまう。人気とはそれだけ麻薬物質なんです。

 話を戻しますが、われわれでいう落語のネタは、政治家でいう「政策」ですね。でも、そんなのは世間から言えば二の次。それよりも「マスコミ」の劇場型演出によって、候補の雰囲気や外見などで判断される。世論とはそんな「花見客」を言うのです。

 菅義偉首相は落語のネタはかなり良かったと思います。しかし、「見た目」が悪すぎた。地味過ぎて見てられない。われわれの世界でいうと、2カ月に1回、30人くらい高齢者を集めて、「うーん、すごい」と唸らす落語家みたいなもんです。結局、花見客はこなかったんですね(笑)。

 逆に、花見客しかいなくて、国民全員が中身のないスカスカ落語を見せられたのが小泉純一郎元首相ですな。どうやら、その血は息子に受け継がれているようですが…。

 そういう切り口で総裁選を見ると、河野太郎行革担当相は強い。中身は分からないが、まあまあ花見客は集めそう。高市早苗前総務相と野田聖子幹事長代行も、女流落語家のアドバンテージがあるから面白い。花見客があまり反応していないのが岸田文雄前政調会長…そういうことですね。

 雰囲気と見た目がいいからネタ(政策)を聞いてくれる。結局、民意なんて、そんなもんなんですよ。

 ■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。

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