河野氏アキレス腱“親族企業と中国” 総裁選候補の不安要素に迫る 岸田氏「お公家集団」で慎重、高市氏「靖国参拝」タカ派イメージ、野田氏「夫に関する週刊誌報道再熱」

 自民党総裁選の投開票(29日)まで1週間となった。河野太郎行革担当相と、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4候補は、新型コロナウイルス対策や経済政策、外交・安全保障政策などをアピールして、支持拡大を進めている。事実上、日本国民の生命と安全を守り抜き、一筋縄ではいかない世界各国の首脳と対峙(たいじ)する「次のリーダー」を決める選挙だけに、候補者の長所や強みだけでなく、今後、野党や他国の攻撃を受けたり、脅しの材料となりかねない「アキレス腱(けん)」も当然、判断材料となる。4人の不安要素に迫った。

 世論調査でトップを走る河野氏は、ワイドショーに先週出演した際、杉村太蔵元衆院議員から「河野さんは役人を怒鳴るでしょ。自分の立場弱い人をガンガンガンガン責め立てるでしょ」と、パワハラ問題を指摘された。基礎年金を全額消費税とする独自の改革案についても、「大増税」につながりかねないと他候補に批判されている。

 こうしたなか、河野氏の父で「親中派」として知られる洋平氏が会長、弟の二郎氏が社長を務める親族企業「日本端子」(神奈川県平塚市)が注目されている。同社は1960年に設立、自動車や太陽光発電などに使う端子・コネクタの製造・販売を手がけて、約175億円の売り上げ(2020年3月期決算)があるが、中国の北京市や昆山市などに関連会社を複数保有しているのだ。

 昨年の米大統領選でも、ジョー・バイデン大統領の次男が中国ビジネスに深く関わっていたことが、「中国共産党に弱味を握られているのではないか」「対中政策に影響を与えるのではないか」「米国のリーダーとして大丈夫か?」などと、米メディアで厳しく追及された。

 河野氏についても、ネット上で不安視する声が広がっている。永田町でも数日前から話題となっていたが、大手メディアはどこも聞かない。

 そこで、夕刊フジは21日の閣議後記者会見で、「中国進出が悪いわけではないが、河野政権になれば中国から格別に優遇されたり、逆に嫌がらせを受ける可能性もある。中国に毅然(きぜん)と対応できるのか」と質問した。

 河野氏は「私の政治活動に影響を与えることはない」と即答した。

 夕刊フジがその根拠を尋ねると、河野氏は「何か中国側から嫌がらせを受けたり、というのは、企業側がどうカントリーリスクを判断するかに尽きる」と説明した。

 帝国データバンクの企業情報によると、日本端子は非上場で、河野氏は4000株を保有している。今後の株式の扱いを聞くと、河野氏は「資産報告を毎回しっかりやっており、問題はない」と答えた。

 一連のやり取りを受けて、中国事情に詳しい評論家の石平氏は「中国当局は甘くない。河野氏が首相になれば、親族企業を“人質”に使う可能性が高い。河野氏は『影響はない』と言い切っていたが、私には無責任に感じた。『河野政権』での対中外交が心配だ」と語った。

 他の総裁候補の「アキレス腱」はどうか。

 岸田氏は真っ先に名乗りを上げ、「聞く力」や「チーム力」をアピールし、「任期中の憲法改正を目指す」「自民党役員の任期を1期1年で連続3期までとする」などと打ち上げて注目された。歯切れも良かった。

 ただ、国民的人気の高い河野氏や、「日本初の女性首相」を目指す高市氏が出馬表明すると、発信力がやや低下した印象もある。「派閥領袖(りょうしゅう)を務める岸田派は『お公家集団』で、親分を何が何でも押し上げる気概が感じられない」(ベテラン秘書)という声もある。

 政治評論家の伊藤達美氏は「岸田氏は外相として厳しい外交交渉を経験してきた影響か、発信が慎重だ。メディアというフィルターにかけると、発信力がないように映ってしまう。ただ、安定感の裏返しでもある。ここは丁寧に発信を続けるしかない」と語っている。

 高市氏は明確な国家観・歴史観を持ち、「首相就任後も靖国神社参拝を続ける」と明言しているため、左派メディアなどが「タカ派」イメージを広めている。

 野田氏には、「国家観や外交・安保政策に乏しい」(若手議員)という指摘とともに、週刊誌に以前、「夫が元暴力団員」などと報じられたことが蒸し返されているが、野田氏は「事実無根」「夫を信じる」と主張している。

 政治ジャーナリストの安積明子氏は「高市氏は、実は介護や医療の問題にも詳しい。福祉政策のアピールにも厚みを持たせて、党内全体にウイングを広げるかたちで主張すべきだ。野田氏はもっと国家観を語るべきだが、ウイークポイントの克服は難しいのではないか」と語っている。

zakzak

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