「カメ止め」に続くか? 定石など何のその、若者たちが大バトル、大乱闘 ホラー&ファンタ系映画「黄龍の村」

 熱狂的なホラー&ファンタ系映画ファンから注目され続けている阪元悠吾監督(25)の最新作「黄龍の村」。2019年11月に撮影した作品だが、コロナ禍で公開日が延びに延び、今月24日に公開日を迎える。

 ホラーテイストかと思うと、途中からアクションものに変貌する。映画の定石など何のその、若い俳優陣による大バトル、大乱闘だ。

 夜の街ではしゃぐ複数の男女。突如、キャンプに行こうと盛り上がる。

 その様子は、スマホの縦長の映像で撮られている。冒頭、映画はしばらく、縦長画面が続く。スマホといっても、つい先日発表されたiphone13のように撮影機能が向上したものではなく、全体的に雑な映像。その分、生々しい肌感覚が伝わってくる。

 車の中で運転手以外は酔っ払い、キャンプ場で肉に食いつく。行き当たりばったりの若者たちの一見群像劇のような幕上げだが、観客はまだ、多くのことに気づいていない。キャンプ場でBBQを楽しんだ一行は車を走らせる。ナビは見ずに、目的地も決まっていない。いつしか、Wi-Fiのつながらない山奥でタイヤがパンクするという、恐怖のシチュエーションへと変貌する。

 助けを求めるために歩き始める一行。すべてが手探りの前進だが、絶体絶命の状況に、白馬の騎士(と言ってもあやしく、気味の悪いオヤジだが)が登場。「自宅へ来い」と誘われるままに、一行は導かれる。

 ホラーテイストが全開になる。一行をもてなす若く不気味な女性3人。そして翌朝から事態は一変する。

 小説家・村田沙耶香の「生命式」を読み続けることができた人はこの先で面白さは増す。途中でその世界観から逃げ出した読書家には、なかなか耐えるのが難しい。

 と思っていると、いつの間にか映画は、すべてが仕組まれた復讐劇へと変貌している。閉じられた村で、ひそかに継承されてきた儀式をめぐり、村人との大バトルが一部若者が仕組んだプランだと気づいたとき、それを知らされない若者の一部は奈落へと落とされる。

 全編66分。通常の商業映画に比べれば短いが、おなかはいっぱいだ。

 今週、「第32回サン・セバスチャンホラー&ファンタジー映画祭」への正式招待が決まった。同映画祭ではかつて『バトル・ロワイアル』と『カメラを止めるな!』が観客賞に選ばれているだけに、監督も関係者も固唾をのむ。

zakzak

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