嵐の松本潤(38)が来年1月スタートのテレビ朝日系「となりのチカラ」(木曜後9・0)で、グループ活動休止後初めて連続ドラマに主演することが19日、分かった。思いやりと人間愛にあふれ、何をしても中途半端な男が社会問題に立ち向かうホームコメディー。10月期の「ドクターX~外科医・大門未知子~」から同枠のバトンを受け、「失敗しないドクターの次に、失敗だらけの男を演じることに」と自虐的にアピールした。
■嵐活動休止後初の連ドラ主演 国民的アイドルグループである嵐のライブ演出を完璧にこなしてきた松潤が、半人前な男として新境地を開拓する。
「となりのチカラ」は、フジテレビ系「GTO」(1998年)や日本テレビ系「家政婦のミタ」(2011年)などをヒットさせてきた人気脚本家、遊川和彦氏(65)が手掛けるオリジナル作品。
主人公は、思いやりと人間愛だけは人一倍だが、何をしても中途半端で半人前な自称小説家のゴーストライター、中越(なかごし)チカラ。同じマンションの住人が抱える家庭内暴力(DV)、認知症、ヤングケアラー(家族の世話を担う18歳未満の子供)などの悩みに〝中腰〟でじっくり耳を傾け、解決する。
中越は妻と2人の子供がいる設定。松本は08年に日テレ系「24時間テレビ」内のドラマで父親役を経験したが、連ドラでは初めて。一見、平和な家庭の大黒柱として奮闘するパパぶりも注目だ。
12月30日公開の映画「99・9-刑事専門弁護士-THE MOVIE」でキレ者の弁護士役、23年放送のNHK大河ドラマ「どうする家康」では徳川家康役で主演。昨年末に嵐が活動休止後、精力的に俳優業に向き合っている。
■人気脚本家、遊川氏と初タッグ 同枠の10月期は女優、米倉涼子(46)が「私、失敗しないので」が決めぜりふの天才外科医を演じる「ドクターX~外科医・大門未知子~」を放送。人気シリーズの後を任され、「失敗しないドクターの次に、失敗だらけの中途半端な男を演じることになりました」と笑わせた。
遊川氏とは初タッグで「怒られないようにしながら(笑)、ガッチリ組み合って作っていきたい」と意欲。11月の撮影に向け、「今まで見たことのないドラマになる」と代表作にする覚悟だ。
連ドラ主演は、18年のTBS系「99・9-」以来4年ぶり。「『ほんの少しでも世界が良くなること』を願うドラマ。心が軽くなり、少しだけ勇気が持てる作品にしたい」とお茶の間に〝チカラ〟を届ける。
◆遊川氏、松潤笑顔に「主人公そのもの」 遊川氏はテレ朝からの仕事依頼に「(松本に)今まで見たことのない情けない男をやらせたい」と企画し、松本が「面白いですね」と出演を快諾。人気脚本家は「松潤の笑顔を見た瞬間、ほんわか幸せな気持ちになり、『これは主人公チカラそのものじゃないか…』と興奮した。彼なら、主人公をリアルな人間として演じてくれる。ワクワクが止まりません」と期待した。