若者に夜間接種、食事・商品券の特典も 自治体が取り組み

産経ニュース
ワクチン接種促進のため港区が行う「週末ミッドナイト接種」=17日午後、東京都港区の東京グランドホテル(桐山弘太撮影)
ワクチン接種促進のため港区が行う「週末ミッドナイト接種」=17日午後、東京都港区の東京グランドホテル(桐山弘太撮影)

新型コロナウイルスワクチンの接種拡大に向け、自治体が若年層に接種を促す取り組みを進めている。仕事や学校で日中に都合がつかない人向けに夜間の接種会場を設けたほか、食事券や商品券などの特典をつけるところも多い。ただ、接種を希望しても予約が取れないとの声もあり、体制整備に一層の工夫が求められる。

東京タワーに近い東京都港区の東京グランドホテル。17日午後7時、港区が実施する「週末ミッドナイト接種」が始まり、事前予約した区民が3階の宴会場で次々と接種を受けた。

「日中は仕事があるため、夜間に接種できたのはありがたい」と話すのは、会社員の黒部遼さん(36)。最近子供が生まれ、接種を急いでいたが、なかなか予約が取れなかった。金曜日の接種だったことには「副反応が出ても、会社に迷惑をかけずに済むので助かる」と感謝した。

午後10時半に駆け付けたファッションライターの30代女性は、前日に予定されていた職域接種が急遽(きゅうきょ)なくなり困っていたところ、区のホームページで接種の案内を見つけたという。「こんな遅い時間に接種できるとは思っていなかった。前日でも予約が取りやすかった」と笑顔を見せた。

この日は400人の予約枠に対し、208人が接種。今後も12月24日までの毎週金曜日、午後7時~午前0時に実施し、計2500人が2回接種できる。金曜日に行うのは、副反応が出ても土日に静養できることを考慮したという。

港区の2回目のワクチン接種率は17日時点で67%。年代が下がるほど低い傾向にあり、20代と30代は50%台にとどまっている。担当の野上(のがみ)宏課長は「接種率向上には新しい取り組みが必要だった。スケジュールを組みづらい若者や働き世代の人が接種しやすくなるのではないか」と話す。

同ホテルが職域接種に引き続き、宴会場を無償提供。地元医師会の協力で医師3人、看護師4~5人も確保できた。野上氏は「接種終了後、医師や看護婦はホテルに無料で宿泊できるようにしたことが負担軽減となり、良かったのかもしれない」と推察する。

夜間帯に接種会場を設ける動きは、他にもある。福岡市は7月20日から市民病院で、午後10時~翌午前8時の夜通しでの接種を開始。日中の集団接種会場などと合わせ、24時間対応可能となっている。横浜市も深夜に接種できる若者専用の接種会場の新設を目指しているという。

一方、群馬県は接種を終えた20~40歳の県民を対象に、抽選で車や宿泊券が当たるキャンペーンを実施。「若年層の接種が感染収束の鍵」(担当者)として、インパクトのある賞品で接種を促す狙いがある。

県によると、今月15日に受け付けを開始し、17日時点で約3万8千件の応募があった。また、キャンペーンの実施を公表した8月上旬に1桁だった同年代の2回目のワクチン接種率は、今月15日時点で41・7%まで上昇したという。

愛知県は20~30代の接種者2万人に、県内のコロナ感染対策認証店で使える1万円分の食事券を抽選で配布。栃木県も、若者に県産品などを贈る事業を検討している。

若年層限定のキャンペーンには公平性の面で否定的な意見もあるが、群馬県の担当者は「接種計画の都合で、若者の接種が比較的進んでいない。早期の接種完了にはこのような取り組みが必要と判断した」と理解を求める。

東京都の調査では、20~30代でも76~85%の人に接種の意向があることが判明した。同志社大の野田遊教授(地方自治論)は「全ての年代が接種しやすい体制を整えるのは大前提だ」と指摘。その上で、「若者向けの行動制限の緩和策を検討することもインセンティブになり得る」と話す。

  1. 【底辺キャバ嬢の盛り場より愛を込めて】困窮女性の大量参入で「ヤバいパパ」が急増 シャワー浴びてる間に財布からお金を盗み逃走

  2. 日大・田中理事長は「相撲界の常識」踏襲 知らぬ存ぜぬでスキャンダル乗り切った過去

  3. 愛子さまご成年 3種類のドレスご着用、「ティアラ」で正装も

  4. 市から突然1300万円請求…なぜ? 年金生活の80代女性に 専門家「今後数年で同様の高額請求を受ける人は増える」

  5. 保健室女性教師「ソープ勤務」だけじゃない ハレンチ教員懲戒事件簿