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ウッドストックと同時期、ハーレムで物凄いフェスがあった! 映画「サマー・オブ・ソウル」

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、人種を超えた人類愛を訴えた
スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、人種を超えた人類愛を訴えた

 ロック史にその名を刻むウッドストックと同時期の1969年夏、ニューヨーク・ハーレムでも圧巻のブラック・ミュージックフェスが開かれていた。半世紀前の封印を解いた映画「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」(公開中)は、知られざる音楽記録であり、黒人文化の熱い魂を伝えてくれる。

 テレビ番組にする価値はないと、白人社会で相手にされず、忘れ去られていた映像に残る「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」。屋外で6回にわたり無料で開かれ約30万人を動員した。19歳のスティーヴィー・ワンダーは、ドラム・ソロを叩きまくり、弾き語りで歌う「シュ・ビ・ドゥ・ビ・ドゥ・ダ・デイ」で天才ぶりを早くも発揮。脚光を浴び始めた彼は、名声に甘んじるか、人種差別に声を上げていくかの岐路にいた。

 “ブルースの寵児”B・B・キング、“ゴスペルの女王“マヘリア・ジャクソン、白人も女性もいるバンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーンなど音楽に浸るだけで心地いい。だが、初監督を引き受けたミュージシャンのクエストラブは、巧みな曲順の構成で、前年のキング牧師暗殺や公民権運動、当時の観客の証言などを織り込み“映画”として、黒人の心の傷と怒り、熱情に向き合う。

 フェスに勇気づけられたNYタイムズの女性記者が、11枚の文書で上司に抗議し、初めて“ニグロ“の表記を“ブラック”に変えた話など、音楽が切り拓いてきた秘話の数々に興味が尽きない。 (中本裕己)

zakzak

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