国民の自衛官(8)

空自第5高射群整備補給隊 内田真一空曹長(48) 戦没者が助けを待っている

産経ニュース
補給任務のフォークリフトを操作する内田真一空曹長 =航空自衛隊那覇基地(川瀬弘至撮影)
補給任務のフォークリフトを操作する内田真一空曹長 =航空自衛隊那覇基地(川瀬弘至撮影)

深さ約15メートルの地下壕(ごう)。暗く狭い奥に入り込み、堆積した土砂をハンドスコップなどで丁寧に掘り出していく。作業を始めて数日後、スコップの先が、コツンと何かにあたった。石でも木片でもない感触。「ご遺骨だ」。厳粛な気持ちでスコップを握り直した…。

先の大戦末期に激しい地上戦が繰り広げられた沖縄で、自衛隊任務の傍ら遺骨収集のボランティアに取り組んでいる。ようやく探し出したときの感動は大きく、こう声をかけるという。

「お待たせしました。家に帰りましょう」

高校卒業後、飛行機が好きで航空自衛隊に入隊し、救難隊などに所属。後方支援が多かったが、部隊の一員として悪天候の中でも命がけで人を救う任務に、やりがいを感じてきた。

ボランティアを始めたのも、取り残された誰かを救いたいという思いからだ。平成28年に那覇基地勤務となり、ペトリオットミサイル部隊への補給任務についたのを機に、翌年から遺骨収集に励んだ。「戦没者が土中で助けを待っている」と、仲間の隊員や米兵にも参加を呼び掛けた。

昨年までに計100回以上、延べ360人余りの隊員、米兵の参加を導き、計24柱の収集に関わった。沖縄における遺骨収集の意義は重く、こうした活動は、地域社会との信頼醸成にもつながっている。

新型コロナウイルス禍で最近は自粛しているが、「収まったらすぐに再開します」と、力強く語った。

(川瀬弘至、写真も)

<第19回国民の自衛官> 主催・フジサンケイグループ / 主管・産経新聞社 / 協力・防衛省 / 特別協賛・航空新聞社 / 協賛・日本防衛装備工業会、防衛懇話会、タカラベルモント、ユニオン、リコルディ


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