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加藤和樹 つまずいた過去も赤裸々に…「足踏みしたから今がある」 「K. KベストセラーズII」記念アルバム9月15日発売

 アーティストデビュー15周年、初のレギュラードラマ出演から18年という輝かしい芸歴には“空白の1年半”がある。15周年記念のメモリアルブックで、この空白期間について初めて明かした。

 「ようやくオープンにできて、心のとっかかりが外れた気がします」

 2002年、若手俳優の登竜門である「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに。ところが、高校卒業とともに上京して所属した芸能事務所が、半年で倒産した。

 やりたいことを見失い、アルバイトをしながら友人のダンスグループを1年半近く“追っかけ”する日々。メンバーの反省会に参加する中で出会ったのが、現在のマネジャーだった。

 拾われるようにして所属した事務所で、ミュージカル「テニスの王子様」のオーディションに合格、人気キャラクターの跡部景吾役で一躍、脚光を浴びた。

 再び芸能界に生きる場所を求めた。そこからは「仮面ライダーカブト」の仮面ライダードレイク役や綾瀬はるか主演の連続ドラマ「ホタルノヒカリ」の重要な役に抜擢。アーティストとしても06年にCDデビューし、2年後には日本武道館でライブを行うまでになった。

 しかし、当の本人は「目標が見つかったは良いけれど、右も左もわからなくて。期待に応えられないふがいない自分にいつも腹が立っていました」と振り返る。<page/>

 武道館から1年後、「ライブ休止宣言」をした。自分の意志ではない。ライブのできが悪く、プロデューサーから中止を求められたのだ。

 これもメモリアルブックに書かれた“黒歴史”。普通なら表に出さなそうな舞台裏を表に出すのは恥ずかしくなかった?

 「いやいや、だって、イケてる話の方が少ないですから(笑)。見せなくてもいい部分を隠してキャリアを重ねることも可能だけど、すべての人が順風満帆にいくわけじゃない。足踏みしたからこそ今の自分があると伝えたくて」

 だが、この休止期間は確実に、成長へとつながった。自己満足になりかけていたステージを修正。約1年半後にライブ活動を再開し、その後は毎年、ライブを続ける。

 舞台俳優としても花開く。14年にミュージカル「レディ・ベス」で初めて帝国劇場に立ち、16年にはミュージカル「1789-バスティーユの恋人たち-」でついに帝劇初主演。今やミュージカルに欠かせぬ俳優だ。

 決して直線ではなかったキャリア。やめたいと思ったことも「たぶん皆さんが思っているより、たくさんあった」。立ち止まるたび、はっきり見えてきたのは自分を支えてくれるファンやスタッフ、仲間の存在だ。

 「昔はやめる勇気もなかったから続けていただけでした。でも、支えてくれる人がたくさんいると気づけてからは、前に進まないといけないという気持ちになったんです」

 城田優や山崎育三郎ら俳優仲間が有名家系ラーメンになぞらえ“加藤二郎”と呼ぶラーメンを始め、料理の腕前は玄人はだし。ともに年を重ね、数年前に結婚ラッシュを迎えたファンからは「和樹さんもがんばって」と結婚を心配される。

 ファンとの絆は、コロナ禍でさらに鮮明となった。

 「昔は握手会などの交流は苦手だったんですが、コロナ禍で触れ合いがなくなって、どれだけ元気をもらっていたかがわかった。皆に会いたいという気持ちがすごく強くなって」

 これまでは考えられなかった自宅からの配信にも挑戦した。いつの間にか飾らない自分を見せることが苦でなくなっていた。

 「自然体でカッコいい西島秀俊さんのように、ありのままがカッコいい生きざまを目指していきたい」

 昔、占い活動で有名な作家、ゲッターズ飯田から「2011年までに売れなかったらやめた方がいい」と言われたことがある。「やめなくてよかった」と苦笑しながら、続けた。

 「15周年は通過点。芝居も歌も、突き詰めていくなかで本物にならないといけない。ちょっとずつでも歩みを進めたい」

 (ペン/道丸摩耶 カメラ/飯田英男)

 ■加藤和樹(かとう・かずき) 1984年10月7日生まれ。36歳。愛知県出身。2005年、ミュージカル「テニスの王子様」で脚光を浴び、06年、ミニアルバム「Rough Diamond」でCDデビュー。アーティスト活動のほかミュージカル、ストレートプレイ、映像、声優と多方面で活躍する。21年、ミュージカル「ローマの休日」のジョー・ブラッドレー役と「BARNUM」のバーナム役で「第46回菊田一夫演劇賞」演劇賞を受賞。東京・日生劇場でミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」に出演中(29日まで)。15周年記念アルバム「K. KベストセラーズII」は15日発売。

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