【検証・菅政権】(4)タブー破り難題で決断 - イザ!

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検証・菅政権

(4)タブー破り難題で決断

産経ニュース

昨年12月2日の午後、首相官邸5階の一室は重苦しい空気に包まれていた。

菅義偉首相のもとに集まったのは、麻生太郎副総理兼財務相、田村憲久厚生労働相、加藤勝信官房長官の3人。75歳以上の医療費窓口負担引き上げをめぐり、閣僚の意見が割れていた。

窓口負担を1割から2割に引き上げる対象として、テーブルの上に並べられた選択肢は5つだった。対象者が最も少なかったのは年収240万円以上の高齢者約200万人で、最も多いのは155万円以上の約605万人。5つの選択肢がある場合、真ん中の案が採用されることが多いため、200万円以上の約370万人が落としどころとなる。これにかみついたのが麻生氏だった。

「勝手に書き換えてどういうつもりなのか」

政府内では当初、7つの選択肢が検討されていた。その場合の落としどころは年収170万円以上の約520万人。しかし、選択肢はいつの間にか5つになっていた。翌年秋までには衆院選が行われる。対象者が増えることで反発を恐れた加藤、田村両氏が選択肢を修正したのだった。

麻生氏に軍配

「選挙前はやめたほうがいい」と窓口負担引き上げ自体を見送るよう求める進言が相次いでいたが、首相は麻生氏に軍配を上げた。以後、首相は修正を求める公明党の要求をかたくなに拒否した。最終的に山口那津男代表との会談で「年収200万円以上」で落着したが、政府高官は「首相の最初の判断がなければ、窓口負担引き上げの対象をさらに絞られていた」と語る。

選挙に不利になりかねない政策判断を下したのは、高齢者の医療費窓口負担だけではない。東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出、日本学術会議の会員任命拒否などは、いずれも世論の一部から反発が予想されるタブーとも言えた。

処理水の海洋放出を決定したのは4月13日。この約2週間後に投開票された参院広島選挙区再選挙で自民党公認候補が野党系候補に敗れた。政府関係者は「広島は核に関することには敏感だ。何も再選挙の前に決断しなくてもよかったのではないか」と振り返る。

異例の批判

「処理水の問題は6年間もかけて方向性はほぼ出ている。しかし、それがどんどん、どんどん延ばされてきた」

首相が自民党総裁選への不出馬表明後に初めて臨んだ9日の記者会見で発したこの言葉は、周囲を驚かせた。問題が先送りされてきた6年間は、自身が官房長官を務めた安倍晋三内閣の在任期間に重なる。首相が安倍政権に批判的な発言を行うのは極めて異例だった。

安倍政権では、特定秘密保護法や安全保障関連法など感情的な反発が予想される課題は大型国政選挙の後に実現するのが定石だった。それが難題を乗り越える知恵でもあったが、処理水問題はこうした中で積み残された課題とも言えた。

折しも、安倍氏が総裁候補として推す高市早苗前総務相は「風評被害を広げる可能性がある。そのリスクがある限り放出の決断はしない」と述べ、菅政権の「実績」を否定するかのような姿勢を見せていた。首相の安倍政権批判には、タブーから逃げなかった自負がにじんでいた。(杉本康士)=おわり

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