【お金は知っている】「9・11」から20年、脱中国が最大の課題に 自民党総裁には日本再興を実現する強固な意志を持つ者が選ばれるべき - イザ!

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「9・11」から20年、脱中国が最大の課題に 自民党総裁には日本再興を実現する強固な意志を持つ者が選ばれるべき

 20年前の9月11日の米中枢同時テロ後、米国は対中強硬路線を転換し、共産党が支配する異形の統制型市場経済の自由貿易クラブ、世界貿易機関(WTO)への仲間入りを認めた。人民元の対ドル固定制も容認した。「9・11」を機に中国は経済を踏み台にして軍事面でも超大国化し、日本など周辺国を脅かす。

 2001年1月に発足したブッシュ(子)政権は当初、中国を「戦略的競争相手国」とみなした。「戦略的パートナー」と呼んだクリントン前政権の親中路線をひとまずは断ち切ったが、政権内の中国市場重視派が巻き返す。

 オニール財務長官が01年9月10日、北京で江沢民国家主席(いずれも当時)と会談し、ドルに対してペッグ(くぎ付け)している人民元を変動相場制にすれば中国経済が崩壊するとの懸念に理解を示した。北京は05年7月には極めて小さい幅で人民元相場を変動させる改革案を事前にブッシュ政権に提示し、同政権要人は議会の対中強硬派の説得にあたった。

 国際貿易で中国の地位を圧倒的に高めたのは無論、WTO加盟である。ブッシュ政権はクリントン前政権が行った中国のWTO加盟交渉を中断させていたが、9・11を機に態度を軟化させた。対テロ対策で中国と協調する必要に迫られたからだ。9月17日にはWTOの中国作業部会の合意文書が採択され、11月のWTO閣僚会議で加盟が正式承認された。

 中国は米国のおかげでカネ(人民元)とモノ(貿易)両面でグローバル市場に深く食い込んだ。米市場向けを中心に輸出主導で高度成長軌道に乗った。

 08年9月に米国でリーマン・ショックが起きると、中国は米国債の購入拡大を米国に約束する代わりに、人民元の対ドル・ペッグ制を復活させ、対米を中心に輸出を回復させ、経済を2ケタ成長軌道に回帰させた。まさに焼け太りである。

 20年、中国・武漢発で新型コロナウイルス禍を起こしたが、輸出増でいち早くプラス経済成長に戻した。

 以上の中国膨張を端的に示すのがグラフである。世界での中国の国内総生産(GDP)シェアは01年以降上昇軌道に乗り、今から5、6年後には米国を上回りかねない。恐るべきはわが日本である。01年、中国のGDPは日本の3割に過ぎなかったが、今は約3倍になっている。主因はバブル崩壊後、1990年代後半から始まった日本のデフレであり、失政である。歴代の政権は消費税増税、緊縮財政を繰り返し、デフレ圧力を温存した。

 そればかりではない。日本企業はマイナス成長の国内を見限ってカネと技術を中国市場に投入して、共産党が支配する中国産業の底上げに大きく貢献してきた。

 そして今、菅義偉首相後を決める次期自民党総裁レースが始まった。政局の混乱を恐れる声もあるが、意義は大きい。9・11以降の20年間の中国の脅威増長と日本の国力衰退をきちんと受け止め、脱中国と日本再興を実現する強固な意志を持つ者が選ばれるべきなのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

zakzak

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