【東日本大震災から10年半 忘れない、立ち止まらない】新型コロナとの闘いで「復興五輪の理念」は別ものに…被災地域の現状と、新たな魅力を直接伝えたい(1/2ページ) - イザ!

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東日本大震災から10年半 忘れない、立ち止まらない

新型コロナとの闘いで「復興五輪の理念」は別ものに…被災地域の現状と、新たな魅力を直接伝えたい

ソフトボール米国代表のケン・エリクセン監督(左)は記者会見で「福島の桃」を絶賛した =7月22日、福島市
ソフトボール米国代表のケン・エリクセン監督(左)は記者会見で「福島の桃」を絶賛した =7月22日、福島市

 開催地が決定したころだから、8年前になる。「復興五輪」という言葉が、東京大会の理念として言われ始めたのは。

 少しもピンとこなかった。被災者の大半が、住宅再建の見通しも立っていなかった時期だ。たった7年程度で、復興どころか復旧がどこまで進んでいることやらと、被災地の目は冷ややかだった。

 一方、時間の経過とともに「五輪は、支援への感謝と『ここまで来ることができた』と世界に伝える好機だ」と思い直すようにはなっていた。公募で決まった聖火ランナーたちの思いは熱く、つられるようにして、少しずつではあるが五輪への期待は醸成されていた。

 そこに来て、この新型コロナウイルス禍である。復興五輪をテーマに想定されていた事業や活動は、ほぼすべてご破算となった。

 福島市で開催されたソフトボールと野球の試合も結局、無観客で開催された。「復興五輪の理念は、ウイルスとの闘いの中で、思い描いていたのとは全く違うものになってしまった」という福島県の内堀雅雄知事の言葉が、東北の被災地の思いを代弁している。

 同市に住む友人は、無観客となったことで別の心配をしていた。「原発事故に絡めて見る人が出てくるのでは」と。

 もっともな懸念である。特に韓国は、放射能の問題を格好の攻撃材料とみなし、科学的根拠のない中傷を繰り返してきたから。

 今回も、選手村食堂で福島産の食材が使われたことに対し、韓国選手団はこれらに汚染の危険があると主張した。厳しい独自基準を設けて農林水産物を検査し続けてきた福島の食材は、いまや「世界一安全」と断言できるのに。

 復興五輪をうたった以上、誤解を招く韓国の言い分に対し、日本国政府がなぜ、正式に抗議しなかったのかと今もくやしい。

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