「長期政権となった安倍政権にあって、短命に終わった菅政権になかったもの」を見よ 新首相へ「必勝の方程式」 小川榮太郎氏緊急寄稿 - イザ!

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「長期政権となった安倍政権にあって、短命に終わった菅政権になかったもの」を見よ 新首相へ「必勝の方程式」 小川榮太郎氏緊急寄稿

菅首相
菅首相

 菅義偉首相(自民党総裁)の退陣意向表明を受け、首相後継の「ポスト菅」を目指す動きが加速している。文芸評論家の小川榮太郎氏が、新総裁・新首相候補らに、国家・国民を率いるリーダーの「必勝の方程式」について、緊急寄稿した。

 菅首相の政策メニューは、「皇位の男系男子継承」への道筋をつけることを始め、おおむね評価に値するものだっただけに、策を弄しての引退劇で短命に終わったことは残念という他はない。

 新総裁・新首相が心せねばならぬこと-。それは、安倍晋三政権がなぜ長期政権たり得、菅政権がなぜ短命に終わったのかの根本に理解を致すことだ。「成功と失敗の端的な損益対照表」が眼の前にあるのに、それを研究しない手はあるまい。

 菅首相はどこで道を誤ったのか。

 端的に言えば、安倍氏が退陣表明で次期政権の課題とした、新型コロナウイルスの感染症法上の分類「2類相当扱い」を緩和する基準転換に明確に手を付けられなかったことが1つ。

 そして、マスコミの扇動に動揺を来して、経済活動活性化の目玉政策だった「GOTOキャンペーン」を昨年12月に取り下げ、緊急事態宣言の濫発に道を開いてしまったことにある。

 「マスコミの煽りがすさまじく、基準転換などできない」という声が政権周囲に多かった。だが、変異する新型コロナのPCR陽性者を限りなくゼロにすることが不可能なのは、多方面にわたる有識者にヒアリングすれば自明なことだ。

 徹底的なヒアリング、正しいロジックの構築、それに基づく出口戦略、マスコミの煽りをかわして、国民を説得する首相自身の言葉…。

 菅政権は、新型コロナ対応という最大の国家事案で、こうした事理を尽くしただろうか。尽くすどころか、マスコミの煽りに迎合して、感染ゼロを目指すような政府の新型コロナ分科会の尾身茂会長や、京都大学の西浦博教授などの極論に押されるがまま、迷走したのではなかったか。

 翻って思い出そう、倒閣の激しい嵐にさらされた最大の国家事案、安全保障法制制定時の安倍首相の姿を。

 安倍氏は有識者の懇談会、内閣法制局対策、法案作成に充分な時間をかけ、ロジックを組み立てた。集団的自衛権の範囲を限定して出口戦略を設けた。首相自らが説明、説得の先頭に立った。国会答弁での論争も、首相自ら引き受けた。

 安倍氏得意の安保政策と、降ってわいたようなコロナ対応を同日の談と見なすのが不公平だということは分かっている。だが、国政ではいつでも何でも降ってわくのである。

 準備していようと準備がなかろうと、なすべきことに変わりはない。

 幅広い有識者の声を徹底的に聞き、状況を首相自らが論理的に把握すること。マスコミや国民がどう思おうが、「最も正しい論理」をまずは組み立てること。出口を正しく設定すること(=例えば、PCR陽性者をゼロに近づけるというような不可能な出口を設定しない)。そして、自らの言葉で説明、説得する知性と言語能力を磨くこと。

 菅首相のコロナ対応になく、安倍氏の安保政策にあったもの-それは平凡な行程を確実にこなすという「政治の王道」である。

 総裁候補らは、腹中に戦略設定ないままマスコミ輿論(よろん)に迎合した菅政権が自滅し、迎合しなかった安倍政権が長期戦に勝利したことに学べ。私の進言は、その一言に尽きる。

zakzak

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