【本当は怖い「むくみ」の原因と対策】長時間デスクワークのむくみに潜む「5大疾患」 腎臓、肝臓、心臓、甲状腺、深部静脈血栓症 - イザ!

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本当は怖い「むくみ」の原因と対策

長時間デスクワークのむくみに潜む「5大疾患」 腎臓、肝臓、心臓、甲状腺、深部静脈血栓症

ロングフライト血栓症と、深部静脈血栓症は同じような状態だ
ロングフライト血栓症と、深部静脈血栓症は同じような状態だ

 コロナ禍の長引く自粛や生活環境の変化では、長時間のデスクワークで脚がむくむといったことが起こりやすい。脚どころか顔や手までむくみ、翌日になっても治らない人も。そんなむくみの影に怖い病気が潜んでいることがある。原因と対処法について、むくみに詳しい東京医科大学病院腎臓内科主任教授の菅野義彦副院長に話を聞いた。

 まずは、一般的なむくみからおさらいしよう。

 長時間のデスクワークなどで脚を動かさずにいると、血液循環が悪くなって、本来、静脈で心臓に戻される血液が下肢に停滞する。余分な水分は血管からにじみ出し、細胞と細胞の隙間にたまることでむくんでしまう。

 「脚の静脈の血液は、重力に逆らって心臓に戻されます。その圧力と重力とのバランスが崩れると、血液を心臓へ上手く戻すことができなくなり、むくみにつながります」(菅野副院長)

 脚のむくみは、余分な水分が脚にたまっているだけのケースが多い。ふとんに入って身体を横にして重力がかからないようにすることで、水分が心臓や腎臓へ運ばれると、むくみは解消する。だが、翌日になっても、翌々日になっても消えないむくみがある。

 「病気に伴ってむくみが生じている場合は、病気が改善しない限りむくみが続くことになります。腎臓、肝臓、心臓、甲状腺、深部静脈血栓症は、むくみの5大疾患(別項参照)といえます。ただし、深部静脈血栓症は、片脚だけむくむことが多いです」

 深部静脈血栓症は、静脈に生じた血栓が詰まって血流が止まる病気である。両脚が同時になるのは珍しく、片脚だけ血栓で詰まるのが一般的なことだけに、むくみも片脚だけに起こる。左右のふくらはぎ付近の太さを見比べて、急に片脚だけ太くなっていたら要注意だ。

 「深部静脈血栓症は、エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)と同じような状態ですから、静脈の血栓が肺動脈へ流れて詰まり、肺塞栓症を引き起こすのです。命に危険が及ぶ病気なので、たかがむくみと油断しないでいただきたい」

 エコノミークラス症候群は、飛行機のエコノミークラスの座席に長時間座っていると起こしやすいことから、その名称がつけられた。しかし、ビジネスクラスでも起こるため、最近は、ロングフライト血栓症と呼ばれている。立ち上がったときに急に意識を失い、命に危険が及ぶ怖い病気だ。

 「コロナ自粛の運動不足で、長時間のデスクワークをしているときにも、深部静脈血栓症を起こす可能性があります。水分を適切に摂取する、ときどき立ち上がる、身体を動かすなど、脚の血流をよくすることが予防につながります」

 次回は、体重が増加する病気のむくみについて紹介する。 (取材・安達純子)

 ■むくみの原因となる主な病気 

□心不全…心臓がポンプ機能を果たせなくなることで、足からの血流を戻す圧力が減少し、停滞することでむくみが生じる

□肝硬変…肝臓でタンパク質を作れなくなると、血液の成分構成が変わって血管の外へ水分が出やすくなりむくんでしまう

□ネフローゼ症候群…たくさんのタンパク質が尿と一緒に排出されてしまう病気で、血液の成分構成が変わることでむくみが生じる

□橋本病…甲状腺機能が低下することで代謝機能も落ち、体内に水分がたまりむくむ

□深部静脈血栓症…脚の静脈が血栓で詰まるため、血液が心臓に戻ることができずにむくむ。片方の脚だけがむくむときには要注意

 ■菅野義彦(かんの・よしひこ) 東京医科大学病院副院長、腎臓内科学分野主任教授。1991年慶應義塾大学医学部卒。同大学院医学研究科、米国留学、埼玉社会保険病院腎センター、埼玉医科大学腎臓内科、慶應義塾大学医学部血液浄化・透析センターを経て、2013年東京医科大学病院腎臓内科主任教授に就任し、現在に至る。

zakzak

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