【マンガ探偵局がゆく】学習雑誌に載っていた『少年探偵団』は、「Dr.コトー診療所」の作者が描いた江戸川乱歩の「怪人二十面相」 - イザ!

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マンガ探偵局がゆく

学習雑誌に載っていた『少年探偵団』は、「Dr.コトー診療所」の作者が描いた江戸川乱歩の「怪人二十面相」

電子書籍版1巻表紙
電子書籍版1巻表紙

子供の頃、心躍らせたあの名作ミステリーのマンガ版に関する調査である。

「小学校の高学年の時、家で買ってくれていた学習雑誌に江戸川乱歩・作『少年探偵団』のマンガ版が載っていて、それをきっかけに、図書室で原作の小説を見つけて全巻読むほどのファンになりました。マンガ家が誰だったのかは思い出せません。子供にも読ませたいのですが、コミックスは手に入るのでしょうか?」 (38歳・会社員)

1926年12月から翌年2月まで『朝日新聞』に連載した『一寸法師』などで一躍人気作家となった江戸川乱歩が、子供のための推理小説『怪人二十面相』を講談社の『少年倶楽部』に発表して大評判を取ったのは36年のこと。主人公は名探偵・明智小五郎の助手・小林芳雄少年。小林少年と仲間たちは少年探偵団を結成して、大人顔負けの活躍で事件を解決するのだ。

このあと『少年探偵団』『妖怪博士』『大金塊』の3作が『少年倶楽部』に連載され、戦争での中断をはさんで、戦後は光文社の『少年』や学年誌に舞台を移して、62年の『超人ニコラ』まで続いた。何度も映画やテレビドラマになっており、マンガ化やアニメ化も多い。まさに永遠のベストセラーである。

依頼人が探しているのは、『Dr.コトー診療所』の作者・山田貴敏が小学館の『小学六年生』で95年から97年にかけて連載したもので間違いなかろう。

羽柴家の家宝「ロマノフ家の宝冠をかざった6つのダイヤ」を狙う怪人二十面相が犯行予告状を送ってきた。あいにく、明智探偵はほかの事件のために留守で、小林君が代役を務めることになる。

マンガ化されたのは、戦前の『怪人二十面相』から『大金塊』までの4作と戦後の『呪いの指紋』。山田は原作をほどよくアレンジして、今の子供たちにも魅力的なものに仕上げている。例えば、変装の名人・二十面相は、変装ではなく、顔そのものを変形させる能力を持つ文字通りの「怪人」として登場する。顔の筋肉や血管を自由に操って、変幻自在に顔を変えるシーンは少々グロテスクだが、こういう描写はマンガならではのもの。

一方で、時代背景は昭和初期のままにしていて、箱型の自動車が走るレトロな街並みや豪華な洋館などがていねいに描かれている。

紙版のコミックスは品切れだが、電子版で読むことができる。

■中野晴行(なかの・はるゆき) 1954年生まれ。フリーライター。和歌山大卒業後、銀行勤務を経て編集プロダクションを設立。1993年に『手塚治虫と路地裏のマンガたち』(筑摩書房)で単行本デビュー。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(同)で日本漫画家協会特別賞を受賞。著書多数。

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