不正輸出事件で起訴取り消しの社長ら、5・6億円の国賠求め提訴

産経ニュース
提訴後、記者会見する大川原化工機の大川原正明社長(左)と島田順司元取締役=8日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
提訴後、記者会見する大川原化工機の大川原正明社長(左)と島田順司元取締役=8日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

生物兵器の製造に転用可能な噴霧乾燥装置を不正輸出したとして外為法違反(無許可輸出)などの罪に問われ、初公判直前に起訴を取り消された機械製造会社「大川原化工機」(横浜市都筑区)の大川原正明社長(72)らが8日、捜査当局による違法な逮捕・勾留などで損害を受けたとして、国と東京都に慰謝料など計約5億6千万円の国家賠償を求めて東京地裁に提訴した。

大川原社長ら同社幹部3人は昨年、経済産業相の許可を得ずに中国と韓国に装置を輸出した疑いで、警視庁公安部に逮捕された。東京地検が起訴した後も今年2月まで勾留され、7月30日に起訴が取り消された。初公判は8月3日に開かれる予定だった。幹部の一人は勾留中に体調が悪化し、勾留執行停止後の今年2月に死亡していた。

噴霧乾燥装置は液体を乾燥させて粉状にする装置で、経産省が外為法に基づく輸出貿易管理令で規制対象としている。原告側は規制の根拠となる国際ルールについて、国内では装置の要件が誤訳されていると指摘。捜査当局は解釈の誤りを知っていたか、容易に気づくことができたとして「立件ありきの強引な捜査だった」と主張している。

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