8月のサンマの水揚げ量が、過去最低だった昨年(約170トン)に次ぎ、約850トンと低かったことが7日、漁業情報サービスセンター(東京)のまとめで分かった。現在の漁場は北海道東方沖の公海と遠く、センターの担当者は「日本近海まで南下する9月下旬までは厳しい状況が続くだろう」と話している。
8月の水揚げ量は平成28年が約4030トンで、30年は約8890トンと右肩上がりだったが、令和元年に約910トンと激減していた。
今期は7月から道東沿岸で流し網漁が行われたが1匹も取れず、例年より1カ月遅い8月19日に初水揚げとなった。主力を担う100トン以上の大型船による棒受け網漁も始まっており、少しずつ漁獲は上向いている。センターによると、同月の水揚げ量は花咲港(北海道)で約684・4トン、厚岸港(同)で約132・8トン、大船渡港(岩手県)で約36トンだった。
水産庁は7月、ことしのサンマの来遊量は過去最低の漁獲量を記録した令和2年を上回るものの、同年に次いで漁獲量が少なかった元年を下回るとの予測を発表している。