話の肖像画

謝長廷(4)日本を舞台に深めた米台交流

産経ニュース
米国のジョセフ・ヤング駐日臨時代理大使(左)を都内の台北駐日経済文化代表処公邸に招いた謝長廷代表=5月24日
米国のジョセフ・ヤング駐日臨時代理大使(左)を都内の台北駐日経済文化代表処公邸に招いた謝長廷代表=5月24日

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《台湾へのワクチン提供を日本に打診した5月24日、米国のジョセフ・ヤング駐日臨時代理大使(6月に離任)も同席していた》


ヤング氏を台北駐日経済文化代表処の公邸に招いたのは、この日が初めてでした。薗浦(そのうら)健太郎元首相補佐官も交えて意見を交換しました。ヤング氏とは昨年9月ごろ、都内のカフェで会ったことがあり、今年3月には私が米大使公邸に招かれるなど、日本を舞台に米台交流が深まっています。米国務省が昨年、台湾との高官接触を認め、米側の台湾政策は大きく変化しました。4月にはリチャード・アーミテージ元国務副長官ら代表団が訪台し、関係強化の姿勢を明確にしていますね。

日米の同盟関係も有効に作用して、台湾を含む3方の結びつきが強固になってきたと実感しています。新型コロナウイルス問題では米国も日本に次いで、台湾へのワクチン提供を決めました。6月6日には米議員団が米軍用機で台北を訪れ、蔡英文総統と会談しました。米軍用機の飛来も異例でしたね。


《台湾の報道では、米大使級が東京で台湾代表の公邸を訪れたのは1979年の米台断交以来、初めて。ワクチン供与は日米台の連携プレーだったと》


そうです。しかし、今回の連携プレーが実現したのは、不思議な事象に支えられた面がありました。5月24日にヤング氏と薗浦氏を公邸に招いていなければ、ワクチン提供はもっと時間がかかっていたかもしれません。というのも東京電力福島第1原発からの処理水の海洋放出をめぐる私の発言に対する野党議員らの反発で、5月24日に立法院(国会に相当)の質疑に呼ばれていたのです。ところが4月末、代表処で職員がPCR検査で陽性となってしまい、濃厚接触範囲にいた私は外交部(外務省)の指示で動けなくなったのです。

陽性者が出ず、台湾に戻ったにしても到着後は2週間の隔離が必要で、逆算すると5月上旬に日本を出発しなければならなかった。5月24日の日米台の連携プレーはこうした状況下でスタートしたのです。

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