【日本復喝】アフガン“退避作戦” お粗末な対応で邦人やスタッフ置き去り、外務省は大丈夫か - イザ!

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アフガン“退避作戦” お粗末な対応で邦人やスタッフ置き去り、外務省は大丈夫か

27日、アフガニスタン・カブールの空港で、軍用機への搭乗を待つ退避者ら(共同)
27日、アフガニスタン・カブールの空港で、軍用機への搭乗を待つ退避者ら(共同)

 逃げ足の早さだけは金メダル級だ-というと誤解を招きそうだが、国際社会にそういう印象を与えてしまった恐れはなきにしもあるまい。

 アフガニスタンの日本大使館の動きだ。イスラム原理主義勢力、タリバンが首都カブールを制圧してガニ政権が崩壊した8月15日、在アフガニスタン日本大使館は即刻閉館した。17日には日本人大使館員12人が英国の軍用機で出国し、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに退避した。

 外務省は17日、トルコのイスタンブールに臨時事務所を設置し、邦人保護などの業務に最大限取り組むと報道発表した。

 政権崩壊とタリバンの首都侵入で何が起きてもおかしくないなか、大使館員の命を守り、他国に外国公館の機能を移すというのは、危機管理上、やむを得ない判断だったのであろう。

 だが、大使館に勤務していた外国人スタッフや現地にいる邦人は置き去りのままである。カブールが陥落した15日、岡田隆大使はアフガニスタン国内にいなかったという報道(8月28日付朝日新聞朝刊)もある。

 筆者の取材に、外務省は「危機管理上、大使の所在も含めて個別の案件には答えられない」としている。

 仮に、陣頭指揮をとるべき人物が不在だったとしたら、対応が後手に回るのも無理からぬことだ。

 その結果が、自衛隊による「退避作戦」で移送できたのが「日本人1人とアフガン人14人」という事実だ。26日には空港へ向かうバス20台以上を用意したが、自爆テロ発生で移動を断念せざるを得ない不運が重なった。

 現地スタッフら約500人を、カブールと隣国パキスタンのイスラマバードの間をピストン輸送する計画だったという。

 とはいえ、現地職員ら約390人の移送を完了させた韓国に比べ、日本はなぜ、15人しか移送できなかったのか。今後の教訓とすべき事柄が多いのではないか。

 菅義偉首相が現地の情勢分析を急ぎ、自衛隊法第84条の4「在外邦人等の輸送」に基づいて輸送機を派遣したのは正しいが、どうしてもちぐはぐな印象が拭えない。後になって現地に外務省職員が派遣されたが、大使館は一部日本人職員が残ってでも、「退避作戦」に直接携わるべきでなかったのか疑念が残る。

 派遣根拠となった自衛隊法も見直しが必要だ。同法が輸送を「安全に実施することができると認めるとき」に限定しているため、自衛官は空港の外に出られなかった。

 2016年施行の安全保障関連法では、新たに在外邦人らの救出や警護を認める「保護」が可能となり、より強い武器使用権限が与えられた。受け入れ国の同意や治安維持が条件だが、タリバンが支配するアフガンでの適用は見送った。

 在外邦人保護のあり方について、国会での徹底検証が求められる。

 ■佐々木類(ささき・るい) 1964年、東京都生まれ。89年、産経新聞入社。警視庁で汚職事件などを担当後、政治部で首相官邸、自民党など各キャップを歴任。この間、米バンダービルト大学公共政策研究所で客員研究員。2010年にワシントン支局長、九州総局長を経て、現在、論説副委員長。沖縄・尖閣諸島への上陸や、2度の訪朝など現場主義を貫く。主な著書に『静かなる日本侵略』(ハート出版)、『日本が消える日』(同)、『日本復喝!』(同)など。

zakzak

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