【今から始めよう!70代まで働く健康術】「慢性疼痛」の原因は脳の扁桃体の活性化が関係 - イザ!

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今から始めよう!70代まで働く健康術

「慢性疼痛」の原因は脳の扁桃体の活性化が関係

東京慈恵会医科大学先端医学推進拠点・痛み脳科学センターの加藤総夫センター長(提供写真)
東京慈恵会医科大学先端医学推進拠点・痛み脳科学センターの加藤総夫センター長(提供写真)

 国内では、慢性的な痛みに苦しむ人は少なくない。厚労省の2019年「国民生活基礎調査」によれば、訴える症状で男性の第1位は「腰痛」、2位は「肩こり」。女性の1位は「肩こり」、2位は「腰痛」である。

 これらの痛みを抱えていると、最初は腰だけだった痛みが、首の痛み、ひざの痛みなど、あちこちに広がるようなことも起こる。そのような痛みの波及に、脳の扁桃体(へんとうたい)が活性化して痛みのネットワークを形成することが関係することを、東京慈恵会医科大学先端医学推進拠点・痛み脳科学センターの加藤総夫センター長(教授)らが明らかにした。

 「扁桃体は、恐れや悲しみ、怒りなどの情動反応や記憶に関わっています。痛みで扁桃体が活性化するというのは、生物が生き延びるために必要不可欠な面を持っているのです。つまり、必ずしも悪いことばかりではないのです」と加藤センター長は説明する。

 つらい痛みから解放されたいが、全く痛みを感じないと不都合なことも起こる。

 たとえば、無意識のうちに机の角にひじをぶつけて「痛っ!」と感じると、その出来事が脳に記憶される。次に机の角にぶつかりそうなときには、用心して避ける仕組みだ。痛みを感じないと、用心できないし骨折しても気づかない。身体のダメージを避けるために、痛みは必要なのだ。

 「タコやショウジョウバエも、痛みを感じた経験を覚え、同じような状況を避けるように行動を変えます。全ての生物にも備わっているいわば防衛システムのひとつともいえます。ところが、痛みの経験が脳の痛みのネットワークを変化させると、本来の仕組みとは異なり、痛みを感じなくてよい部位でも、感じるようなことが起こるのです」

 脳の仕組みは複雑だ。扁桃体は、大脳の奥の方の「大脳辺縁系(へんえんけい)」という部分に位置している。近くには、記憶をつかさどる海馬(かいば)があるなど、いろいろな脳の役割を持つ組織が連なっている。

 たとえば、腰痛がなかなか治らずに痛みを感じ続けていると、扁桃体が活性化し、それを引き金に大脳辺縁系の部位も刺激され、痛みのネットワーク化につながるようなことが考えられる。慢性疼痛の薬の中には扁桃体の活性化を鎮める作用を持つものもある。しかし、万能ではない。

 「現在、一番よく使用されている慢性疼痛の薬は6人に1人に効くとされています。薬物のほか痛みへの意識を変える認知行動療法や運動療法などが有効なことも多くあります。痛みをなくすことではなく生活で気にならなくなることを目指します。痛みのネットワークのさらなる解明で、より良い治療法の開発につなげたい」

 つらい痛みはひとりで悩まず、厚労省と日本痛み財団運営の「慢性の痛み情報センター」(https://itami-net.or.jp/)などの情報も参考にしてほしい。

 ■痛みと扁桃体の活性化について

 □口の辺りに炎症を持つラット(顔面口唇部に炎症のあるモデル)は、足の裏を軽く触れただけでも痛みを感じる触覚性痛覚過敏が起こる

 □このラットは脳の右側の扁桃体中心核の活動が高まっている

 □扁桃体の中心核の活動が高まることで、新たな痛みのネットワークが形成されると推測できる

 □扁桃体の興奮に関わる神経メッセンジャーの一種を遮断する薬を投与したところ、触覚性痛覚過敏は抑制された

 ※加藤センター長らの論文から

zakzak


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