【日本の選択】勇気与えるパラアスリートの雄姿 注目は陸上競技の佐藤友祈選手 - イザ!

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勇気与えるパラアスリートの雄姿 注目は陸上競技の佐藤友祈選手

佐藤友祈選手は、陸上男子400メートル、1500メートル(車いすT52)の世界記録を持つ(共同)
佐藤友祈選手は、陸上男子400メートル、1500メートル(車いすT52)の世界記録を持つ(共同)

 東京パラリンピックの開会式が24日夜、国立競技場で開催された。オリンピックにはオリンピックのよさがあるが、パラリンピックにはパラリンピックのよさがある。私が、今回のパラリンピックで一番注目しているのは、陸上競技の佐藤友祈(ともき)選手(31)である。

 佐藤選手が、東京五輪開会前にツイッターに投稿した動画に心動かされたからだ。佐藤選手は21歳のとき、病気で車いす生活を余儀なくされた。役者になるという夢を持って上京した中での、突然の出来事だった。絶望的な気分に陥り、家から一歩も出られない日々が1年半も続くことになった。そんなときに、2012年のロンドンパラリンピックで活躍するアスリートの姿を目にした。これが「一筋の光」となった。

 佐藤選手は活躍するアスリートたちの姿を見ながら涙を流した。彼の言葉を引用する。

 「国を代表し舞台に立つ選手たちは自信に満ちあふれ、最後まで全力を出し切る姿がとてもかっこよくて気がついたら僕はボロボロと涙を流していました」

 ここで彼は一念発起し、自らも選手として活躍しようと必死の努力を続ける。想像もできぬほどの努力の結果であろう。彼は16年のリオデジャネイロパラリンピックでは2つの銀メダルを獲得した。そして、今回の東京パラリンピックでは世界記録を更新したうえで、2つの金メダルを獲得することが目標だ。

 佐藤選手はコロナ禍におけるパラリンピックの意義について次のように語っている。

 「いま現在、みんなが不自由な状況が続いていることと思います。大切な人や友達と会えない、家族と会えない、思うような行動ができない、さまざまな制限が敷かれ、ついえた夢もあると思います。でも、そこであきらめずに、そこから再び、かつて僕が見た夢を持つことで、立ち直れることがあると僕は届けたいと思っています。そして予定と違った人生であっても、仲間や家族やライバルとともに、向きあい、立ち向かうことで、乗り越えられることがあるということを、届けたいと思っています」

 ほとんどの人の場合、人生は順風満帆というわけにはいかない。挫折や失敗を繰り返しながら生きている。そんななか、自らの境涯(きょうがい)を呪詛(じゅそ)するのではなく、前向きに挑戦し続ける勇気を与えてくれるのがパラリンピックのアスリートたちだ。

 予定と違った人生であっても、仲間、家族、ライバルとともに乗り越えていくことができる。

 私のような凡人が言ってみても、口先の奇麗ごとに感じるだろう。だが、佐藤選手をはじめ、パラアスリートたちの雄姿は人々に生きる勇気を実際に与える。

 東京パラリンピックの成功を祈ってやまない。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部准教授。専攻は政治哲学。著書・共著に『「リベラル」という病』(彩図社)、『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)、『なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(扶桑社)など。ユーチューブで「岩田温チャンネル」を配信中。

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