【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】米アフガン撤退で日本に突き付けられた重要論点 自衛隊機派遣、関係者の努力をたたえたい - イザ!

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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!

米アフガン撤退で日本に突き付けられた重要論点 自衛隊機派遣、関係者の努力をたたえたい

航空自衛隊入間基地(埼玉県)を出発したC2輸送機
航空自衛隊入間基地(埼玉県)を出発したC2輸送機

 先週は朝起きると一変しているアフガニスタン情勢を追うのに終始していました。イスラム原理主義勢力「タリバン」が、あっという間に首都カブールを制圧しました。米国大使館から脱出するヘリの姿や、国際空港に殺到する群衆の姿は、かつての「サイゴン陥落」を想起させ、歴史の転換点なのだと印象付けられました。

 今回、日本は2つの重要な論点を突き付けられたと思います。

 1つは、米国のコミットメント(約束)は永遠ではないということです。ジョー・バイデン大統領は演説で、「米軍は、アフガン軍が戦う意思がない戦争で戦うべきではない」と、撤退を正当化しました。

 中国はこれを引用し、米国の同盟国・友好国にプレッシャーを強めます。中国の国際情報紙「環球時報」は17日、「台湾当局がアフガンからくみ取るべき教訓」という社説を掲載し、「米国がアフガン政府を見捨てたことに最も衝撃を受けているのは台湾だ」と断じました。

 これに対し、台湾の蔡英文総統は「台湾の唯一の選択肢は、より強大になり、より団結し、よりしっかりと自主防衛することだ。自分が何もせず、ただ人に頼ることを選んではいけない」と発信しました。

 多くの識者や政治家が指摘していましたが、バイデン演説の主語を「アフガン」から「日本」に置き換えると戦慄が走ります。安全保障法制審議の際、法整備に賛成する識者から「日本のために米国の青年が血を流す一方、日本は何もしないでは通らない」という指摘がありましたが、現実になったわけです。

 ところが、日本の政権からは、情勢の混乱への懸念は出ても、「国を守る決意」をめぐる発言は出ていません。

 もう1つは、有事での邦人や関係者の救出問題です。大使館員12人は英軍機で退避しましたが、当初、大使館やJICA(国際協力機構)のアフガニスタン人協力者は出国のメドが立っていませんでした。

 日本以外のG7諸国、さらに大国とは言えないチェコなども自前の軍用機を出して救出活動をしていたにもかかわらず、自国から航空機を送ることもできないのは異様でした。

 日本の場合、受け入れ国の許可や、空港が受け入れ国の勢力下になければ飛ばせないという法律の壁があります。リスクを見積もり、与党内の根回しを得るのに時間がかかるため、友好国に便乗した方が早かったのだと報じられていましたが、その後、日曜日に「自衛隊機の派遣」が報じられました。

 このままでは、協力者をやすやすと見捨てるのか? 「自由で開かれたインド太平洋」という旗はパフォーマンスに過ぎなかったのか? と疑われてしまうところでした。世界の目がアフガニスタンに向かうなか、わが国だけが遠い国の出来事とタカをくくっていていいはずがありません。関係者の努力をたたえたいと思います。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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