【日本の選択】令和の時代にも必要な「痩せ我慢」 アフガン政権崩壊にみる「自国を守る」という覚悟 - イザ!

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令和の時代にも必要な「痩せ我慢」 アフガン政権崩壊にみる「自国を守る」という覚悟

カブール市内を自動小銃を持ってパトロールするタリバンの戦闘員(AP)
カブール市内を自動小銃を持ってパトロールするタリバンの戦闘員(AP)

 明治の啓蒙思想家・福澤諭吉が「独立自尊」の重要性を説いたことは周知の事実だ。だが、国家の独立の根本に必要なのが「痩せ我慢」だと指摘したことは意外に知られていない。

 独立の精神が「痩せ我慢」を必要とするのは、なぜか。

 世界には大国と小国とが存在する。逆立ちしても大国に勝つことがかなわぬ程度の小国も独立国として存在する。少国民の立場からすれば、大国に合併され、大国の一員として生きる方が気楽なはずだ。

 しかし、小国は独立国家として生き延びようと努力をし続ける。純粋に客観的な立場から眺めれば、馬鹿馬鹿しい「痩せ我慢」に過ぎないのかもしれない。だが、小国の独立を支えるのはこの「痩せ我慢」なのだ。

 米軍が支えてきたアフガニスタン政権は、イスラム原理主義勢力「タリバン」の猛攻を受け、一気に瓦解(がかい)した。驚くほどあっけない幕引きだった。崩壊したアフガニスタン政権の事例から学ぶべきことは、大きくいって2点ある。

 1つは、独立の気概を持たない政権、国家は容易に打倒され、瓦解するという現実だ。アフガニスタン政権は腐敗し、内部での権力闘争を繰り広げるのみで、独立国家として国際社会を生き抜いていく気概が乏しかった。米国頼みが常態化していたのである。

 もう1つは、自国のために闘う精神、独立自尊の「痩せ我慢」の精神を持たぬ政権、国家の面倒を永遠に見続ける他国など存在しないということだ。

 アフガニスタン政権の崩壊を受け、ジョー・バイデン米大統領が行った演説には次の重要な一節があった。

 「米軍はアフガニスタン軍が戦う意思がない戦争で戦うべきではないし、米国の兵士が死ぬべきでない」

 「痩せ我慢」の精神を持たないような軍隊の代理のために米兵は戦うべきでないし、死ぬべきでもないというのがバイデン大統領の指摘なのだ。

 翻って、わが国の現状を眺めてみよう。

 近年、政権が発足するたびに、米国へ沖縄県・尖閣諸島は日米安保の適用対象となるかの確認が行われている。無論、同盟国として米国が日本を応援してくれるのはありがたいことだ。

 しかし、大前提とすべきは、「わが国の領土は、わが国の自衛隊が守り抜く」ということでなければならない。自国の若者が血を流す覚悟を持たず、他国の若者に血を流せと懇請することがどれほど、不気味で非常識であるかについて日本国民は真剣に考えるべきだろう。

 何としても自国を守り抜くという「痩せ我慢」なくして独立はあり得ないのは、明治の時代も令和の時代も変わらない。「諸国民の公正と信義」で、日本の独立は守れない。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部准教授。専攻は政治哲学。著書・共著に『「リベラル」という病』(彩図社)、『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)、『なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(扶桑社)など。ユーチューブで「岩田温チャンネル」を配信中。

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