【ワシントン=黒瀬悦成、シンガポール=森浩】米国防総省のカービー報道官は26日、アフガニスタンの首都カブールの国際空港のゲート外と近くのホテル周辺などで現地時間同日夜に少なくとも2回にわたり爆発があり、多くの死傷者が出ていると明らかにした。ロイター通信は、少なくとも13人が死亡、60人以上が負傷したと伝えた。
米FOXニュースによると、爆発は何者かによる自爆テロとみられ、米海兵隊員の少なくとも3人が負傷した。実行犯は徒歩で空港に近づき、体に巻いていたと思われる爆発物を爆発させた。現地の米大使館は、爆発後に銃撃もあったとしている。
空港の出入り口であるゲートの周辺には、アフガンの実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンによる迫害を恐れるアフガン人らが殺到し、混乱状態となっていた。
バイデン米政権はアフガン国内で活動するイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)系武装勢力が空港周辺を標的にテロを画策していると警告。自国関係者らの国外退避活動を停止させる国も出ていた。米メディアによると、爆発後も空港では退避活動が継続中という。